国内

囲碁プロ棋士の賞金ランキング トップ10棋士の意外な「使い道」とは

9年連続で1億円超えの賞金を獲得している井山裕太三冠(時事通信フォト)

9年連続で1億円超えの賞金を獲得している井山裕太三冠(時事通信フォト)

 囲碁の日本棋院がプロ棋士の賞金ランキング(2020年)を発表した。1億円を越えた井山裕太三冠が10年連続1位となり、女性棋士も2人がベスト10にランクインした。囲碁ライターの内藤由起子氏が、囲碁界の賞金事情と棋士たちの賞金の使い道について明かした。

 * * *
 囲碁の賞金ランキングは、タイトル料(優勝賞金)と対局料が合算されたもの。タイトル料と対局料は「棋聖戦」は読売新聞社、「名人戦」は朝日新聞社などと、スポンサーから支払われる。

 対局料は棋戦や予選・本戦・リーグ戦などのレベルによって千差万別だ。一番下のC予選は数万円くらいから始まり、B予選、A予選と進むにつれ対局料も増加していく。挑戦者決定リーグでは、勝てば1局100万円近い対局料になるものもある。

 ちなみに、番勝負はタイトル料に対局料が含まれ、何局戦っても(4勝3敗のフルセットでも4勝0敗のストレート決着でも)同額支給になる。

 国民栄誉賞の井山裕太棋聖、現在大活躍の「令和三羽ガラス」(芝野虎丸王座・十段、一力遼天元・碁聖、許家元八段)、アラフォー世代となった「平成四天王」(山下敬吾九段、張栩九段、羽根直樹九段、高尾紳路九段)ら各世代を代表する棋士らがトップ10(以下)を占めた。

(1)井山裕太棋聖(31)/1億2851万9441円
(2)一力遼天元(23)/4860万9332円
(3)芝野虎丸王座(21)/4741万2860円
(4)藤沢里菜女流本因坊(22)/2741万0030円
(5)河野臨九段(40)/2692万7300円
(6)山下敬吾九段(42)/2099万3400円
(7)許家元八段(23)/2096万2681円
(8)上野愛咲美扇興杯(19)/1754万5862円
(9)張栩九段(41)/1196万9400円
(10)羽根直樹九段(44)/1172万2000円

 今年も井山三冠がダントツでトップの座を守った。棋聖(タイトル料4500万円/以下同)、名人(3000万円)、本因坊(2800万円)は2日制の七番勝負で、囲碁界の三大タイトルだ。井山三冠は、囲碁界のタイトル料が高い順に3つ持ち、それだけで1億円を越えた。

 ほかにも阿含・桐山杯(1000万)、NHK杯(500万円)も優勝し、それ以外の対局料も加え、1億2851万9441円となった。

 1億円プレイヤーは過去に遡っても小林光一名誉棋聖(3回)、趙治勲名誉名人(4回)、張栩九段(4回)の3人しかいない。4人目の井山三冠は、9年連続1億円越えと驚異的な成績をあげている。

関連記事

トピックス

現地取材でわかった容疑者の素顔とは──(勤務先ホームページ/共同通信)
【伊万里市強盗殺人事件】同僚が証言するダム・ズイ・カン容疑者の素顔「無口でかなり大人しく、勤務態度はマジメ」「勤務外では釣りや家庭菜園の活動も」
NEWSポストセブン
中村七之助の熱愛が発覚
《元人気芸妓とゴールイン》中村七之助、“結婚しない”宣言のルーツに「ケンカで肋骨にヒビ」「1日に何度もキス」全力で愛し合う両親の姿
NEWSポストセブン
週刊ポストの名物企画でもあった「ONK座談会」2003年開催時のスリーショット(撮影/山崎力夫)
《巨人V9の真実》400勝投手・金田正一氏が語っていた「長嶋茂雄のすごいところ」 国鉄から移籍当初は「体の硬さ」に驚くも、トレーニングもケアも「やり始めたら半端じゃない」
NEWSポストセブン
詐称疑惑の渦中にある静岡県伊東市の田久保眞紀市長(HP/Xより)
《まさかの“続投”表明》田久保眞紀市長の実母が語った娘の“正義感”「中国人のペンションに単身乗り込んでいって…」
NEWSポストセブン
大谷が購入したハワイの別荘の広告が消えた(共同通信)
【スクープ】大谷翔平「25億円ハワイ別荘」HPから本人が消えた! 今年夏完成予定の工期は大幅な遅れ…今年1月には「真美子さん写真流出騒動」も
NEWSポストセブン
フランクリン・D・ルーズベルト元大統領(写真中央)
【佐藤優氏×片山杜秀氏・知の巨人対談「昭和100年史」】戦後の日米関係を形作った「占領軍による統治」と「安保闘争」を振り返る
NEWSポストセブン
運転席に座る広末涼子容疑者
《追突事故から4ヶ月》広末涼子(45)撮影中だった「復帰主演映画」の共演者が困惑「降板か代役か、今も結論が出ていない…」
NEWSポストセブン
江夏豊氏(右)と工藤公康氏のサウスポー師弟対談(撮影/藤岡雅樹)
《サウスポー師弟対談》江夏豊氏×工藤公康氏「坊やと初めて会ったのはいつやった?」「『坊や』と呼ぶのは江夏さんだけですよ」…現役時代のキャンプでは工藤氏が“起床係”を担当
週刊ポスト
殺害された二コーリさん(Facebookより)
《湖の底から15歳少女の遺体発見》両腕両脚が切断、背中には麻薬・武装組織の頭文字“PCC”が刻まれ…身柄を確保された“意外な犯人”【ブラジル・サンパウロ州】
NEWSポストセブン
山本由伸の自宅で強盗未遂事件があったと報じられた(左は共同、右はbackgrid/アフロ)
「31億円豪邸の窓ガラスが破壊され…」山本由伸の自宅で強盗未遂事件、昨年11月には付近で「彼女とツーショット報道」も
NEWSポストセブン
佳子さまも被害にあった「ディープフェイク」問題(時事通信フォト)
《佳子さまも標的にされる“ディープフェイク動画”》各国では対策が強化されるなか、日本国内では直接取り締まる法律がない現状 宮内庁に問う「どう対応するのか」
週刊ポスト
『あんぱん』の「朝田三姉妹」を起用するCMが激増
今田美桜、河合優実、原菜乃華『あんぱん』朝田三姉妹が席巻中 CM界の優等生として活躍する朝ドラヒロインたち
女性セブン