「節約できない」藤沢女流本因坊は祖父の血?
女性棋士は藤沢里菜女流本因坊、上野愛咲美扇興杯の2人がランクインした。藤沢女流本因坊は4 年連続 5 回目の女性トップだ。
女性棋士は女流棋戦と一般棋戦に出ることができ、さらに22歳の藤沢女流四冠や19歳の上野扇興杯は若手棋戦にも参加できるので、対局数が増える分、対局料も増えていくことになる。
女流タイトルは、女流本因坊(550万円)、博多・カマチ杯女流名人(700万円)、女流立葵杯(700万円)、ドコモ杯女流棋聖戦(500万円)、扇興杯女流最強戦(800万円)がある。女性でも2日制の三大タイトルを獲得すれば1億円プレイヤーになることは可能だが、道のりは簡単ではない。
名人や本因坊のタイトルを獲得するには、挑戦者決定リーグ戦に入らなければならない。名人戦は9人在籍で毎年入れ替えが3人、本因坊戦は8人在籍で入れ替えが4人。予選を勝ち抜いて狭き門を突破しなければならないのだ。
ちなみに、これまで女性でリーグ戦に入った人はいない。藤沢女流本因坊は、一昨年、あと1勝で名人戦リーグ入りするまで迫った。歴史の扉を開ける最有力候補として期待されているし、本人も目標にしている。
藤沢女流本因坊の祖父は、伝説の棋士・藤沢秀行名誉棋聖。賭け事で借金を重ね、借金取りが対局場に待ち構えていたなどという豪快な逸話がたくさんある。
里菜さんは、「おじいちゃんとは棋風も似てませんし、私はお酒も呑まず、ギャンブルもやりません。でも節約はできないタイプなので、そこは似てるかも(笑い)。欲しいものを買ってモチベーションを上げます」と話す。
最近買った一番高い物を聞いてみると、「就位式(タイトル允許状授与式)に着ていく服ですかね。前日に買いました」(里菜さん)。肩のあたりがレースのシースルーで胸元のビジューがキラキラ光るエレガントなグレーのパンツルックを着て、1月26日、女流本因坊の就位式に臨んでいた。
ただ、普段は化粧品を買ったりマッサージに行ったりする程度で、お金は「ちまちま使っている」という。