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50才を過ぎたら受けるべきがん検診 70才でやめてもいいがん検診

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不用意に受診すれば寿命を早める可能性も

 人生100年時代の今、50才は大きな節目。50才を過ぎてまず見直したいのは健康面だ。医療ジャーナリストの増田美加さんは「女性の50才はキーポイント」と語る。

「日本人が閉経を迎える平均年齢は50.5才といわれています。閉経すると女性ホルモンはほぼゼロになり、それまで考えもしなかった病気や不調が起こりやすくなります」

 40代までは大病をせず、「病院嫌い」でやってきた健康自慢たちは考えを改めた方がいい。特に、50才前後が発症のピークといわれる乳がんの検診は欠かせない。米ボストン在住の内科医・大西睦子さんが解説する。

「乳がんの検診は、45~54才は毎年、55才以上は毎年、または隔年でマンモグラフィー検査を受けるようにしてください。また、女性の死亡率トップの大腸がんも、40代からリスクが上がっている。50才を過ぎたら、定期的に検診を受けることをおすすめします」

 一方、70代になると「やめてもいい」がん検診もある。不用意に受診することは、かえって寿命を縮めてしまう恐れがあると大西さんが続ける。

「高齢になると、検診によるリスクが大きくなります。なかでも大腸内視鏡検査などは体へのダメージが大きく、高齢者は合併症を引き起こす可能性があると指摘されています。また、一般的に、検診で見つかるがんというのは進行が遅いがんです。高齢であればあるほど、検診でがんが見つかったところで、がん以外の原因で亡くなる可能性の方が高くなります。そのため、アメリカの予防医学学会では、健康な人ならば、大腸がん検診は75才まで、乳がん検診は74才まで受診すれば、それ以降はやめても構わないと推奨しています」

 70代半ばを過ぎても、つらい検査を受けることが習慣化している人は見直してもいいだろう。

※女性セブン2021年2月18・25日号

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