ライフ

コロナの後遺症か 不眠や食欲不振など精神面の不調訴える人も

梨田昌孝氏も退院直後、精神的な不調に悩まされていたという(時事通信フォト)

梨田昌孝氏も退院直後、精神的な不調に悩まされていたという(時事通信フォト)

 まだまだ分からないことが多い新型コロナウイルス感染症。味覚や嗅覚の異常、脱毛などの後遺症に悩まされるケースも多いという。さらに変調は精神面に及ぶとする研究結果も少なくない。昨年3月に感染した元楽天監督の梨田昌孝氏(67)は、退院直後、精神的な不調に悩まされていたという。

「物音がすると隠れるとか、誰にも会いたくないという気持ちが強かった。マンションの部屋から出るのも怖くて、前向きに考えることができなくなりました」

 昨年12月に感染した清水忠史・衆院議員(日本共産党)も、「気分の落ち込み」を感じていると話す。

「これだけ市中感染が広がっているなかでも、やはり感染したのは自分の責任だと思ってしまうわけです。濃厚接触者の人たちにも検査や隔離を強いる結果となり、負い目や罪悪感にさいなまれました」

 コロナ回復者を多く受け入れているヒラハタクリニックの患者データでも、精神面の不調が関係すると考えられる症状は少なくない。

「不眠を訴える人が70.5%、食欲不振を訴える人は61.8%にのぼります」(ヒラハタクリニック院長の平畑光一医師)

 こうした症状の原因について、公平病院の院長・公平誠氏はこうみる。

「抑うつや不眠といった症状は軽症の若い人でも起きています。これは社会環境にも問題があると考えられる。感染したことによっていわれのない差別を受けるといった、社会的孤立が背景にあるのではないか」

 精神面の不調は後遺症として認識されにくく、誰にも相談できず悩みを抱え込む人が多い。

「周囲につらさが理解されず、『怠けているんじゃないか』『なんでもコロナのせいにして』と冷たくされて、孤独を深めていく。誰にも分かってもらえず半年を過ごして当院にたどり着いた患者さんがいて、精神科にも通っていたのですが、結局、自死された。後遺症そのものによる死亡リスクは低いと考えられますが、一方で自死のリスクにまで目が向けられないように感じます」(平畑医師)

関連記事

トピックス

大谷が購入したハワイの別荘の広告が消えた(共同通信)
【ハワイ別荘・泥沼訴訟に新展開】「大谷翔平があんたを訴えるぞ!と脅しを…」原告女性が「代理人・バレロ氏の横暴」を主張、「真美子さんと愛娘の存在」で変化か
NEWSポストセブン
小林夢果、川崎春花、阿部未悠
トリプルボギー不倫騒動のシード権争いに明暗 シーズン終盤で阿部未悠のみが圏内、川崎春花と小林夢果に残された希望は“一発逆転優勝”
週刊ポスト
「第72回日本伝統工芸展京都展」を視察された秋篠宮家の次女・佳子さま(2025年10月10日、撮影/JMPA)
《京都ではんなりファッション》佳子さま、シンプルなアイボリーのセットアップに華やかさをプラス 和柄のスカーフは室町時代から続く京都の老舗ブランド
NEWSポストセブン
兵庫県宝塚市で親族4人がボーガンで殺傷された事件の公判が神戸地裁で開かれた(右・時事通信)
「弟の死体で引きつけて…」祖母・母・弟をクロスボウで撃ち殺した野津英滉被告(28)、母親の遺体をリビングに引きずった「残忍すぎる理由」【公判詳報】
NEWSポストセブン
焼酎とウイスキーはロックかストレートのみで飲むスタイル
《松本の不動産王として悠々自適》「銃弾5発を浴びて生還」テコンドー協会“最強のボス”金原昇氏が語る壮絶半生と知られざる教育者の素顔
NEWSポストセブン
沖縄県那覇市の「未成年バー」で
《震える手に泳ぐ視線…未成年衝撃画像》ゾンビタバコ、大麻、コカインが蔓延する「未成年バー」の実態とは 少年は「あれはヤバい。吸ったら終わり」と証言
NEWSポストセブン
米ルイジアナ州で12歳の少年がワニに襲われ死亡した事件が起きた(Facebook /ワニの写真はサンプルです)
《米・12歳少年がワニに襲われ死亡》発見時に「ワニが少年を隠そうとしていた」…背景には4児ママによる“悪辣な虐待”「生後3か月に暴行して脳に損傷」「新生児からコカイン反応」
NEWSポストセブン
部下と“ラブホ密会”が報じられた前橋市の小川晶市長(左・時事通信フォト)
《黒縁メガネで笑顔を浮かべ…“ラブホ通い詰め動画”が存在》前橋市長の「釈明会見」に止まぬ困惑と批判の声、市関係者は「動画を見た人は彼女の説明に違和感を持っている」
NEWSポストセブン
バイプレーヤーとして存在感を増している俳優・黒田大輔さん
《⼥⼦レスラー役の⼥優さんを泣かせてしまった…》バイプレーヤー・黒田大輔に出演依頼が絶えない理由、明かした俳優人生で「一番悩んだ役」
NEWSポストセブン
国民スポーツ大会の総合閉会式に出席された佳子さま(10月8日撮影、共同通信社)
《“クッキリ服”に心配の声》佳子さまの“際立ちファッション”をモード誌スタイリストが解説「由緒あるブランドをフレッシュに着こなして」
NEWSポストセブン
“1日で100人と関係を持つ”動画で物議を醸したイギリス出身の女性インフルエンサー、リリー・フィリップス(インスタグラムより)
《“1日で100人と関係を持つ”で物議》イギリス・金髪ロングの美人インフルエンサー(24)を襲った危険なトラブル 父親は「育て方を間違えたんじゃ…」と後悔
NEWSポストセブン
自宅への家宅捜索が報じられた米倉(時事通信)
米倉涼子“ガサ入れ報道”の背景に「麻薬取締部の長く続く捜査」 社会部記者は「米倉さんはマトリからの調べに誠実に対応している」