スポーツ

高校野球大好き芸人は見た! センバツ有力選手“陰の努力”

野球を愛するかみじょうたけしが分析

野球を愛するかみじょうたけしが分析(撮影/比田勝大直)

 全国の高校野球ファンが待ちわびたセンバツ高校野球大会が、3月19日にいよいよ開幕を迎える。昨年はコロナ禍で中止となり、2年ぶりに聖地で熱戦が繰り広げられる。開幕を心待ちにしてきた高校野球大好き芸人・かみじょうたけし氏が、活躍すると期待している全国の名門校のスター候補をピックアップしていく(学年は新年度のもの)。

 * * *

 待ちに待った選抜高校野球の開幕です。豊作といわれる今年の高校球児のなかから、僕が注目する選手を紹介していきたいと思います。

 まず、大会屈指の好カードとなった大会4日目の第2試合、智弁学園(奈良)対大阪桐蔭(大阪)は、昨秋の近畿大会決勝のカードでもあり、この試合の勝者が最も紫紺の大旗を手にする可能性が高いのではないでしょうか(これは高校野球ファンなら誰もがする予想ですね)。

 近畿王者である智弁学園には、僕が2年前の夏から注目する左腕・西村王雅(おうが)投手(3年)がいます。1年生の頃から、バックを守る3年生に“上から目線”の身振り手振りで指示する姿が印象に残っています。ある試合の終盤で、小坂将商監督が打席に入る西村投手に代打を送ろうとしたシーンがありました。西村投手はよほど降板したくなかったのか、手袋をしないままバットを持って打席に入ったんです。交代を告げられそうな空気を察して、なりふり構わず打席に向かったんですね。

 この時は小坂監督から「お前だけのチームではないんだ」とこっぴどく怒られたそうですが、今どき、こういうハート強い系の投手はなかなかおらんでしょ。僕が熱烈に応援している東北楽天の松井裕樹投手の桐光学園時代を彷彿させる立ち居振る舞いでもありました。

 そんな彼も、2年生になった昨夏の交流試合では、中日ドラゴンズに1位指名された中京大中京の高橋宏斗投手と投げ合い、サヨナラ負けを喫しました。試合後、投球内容を記者から問われた西村投手は「僕のピッチングなんかどうでもいい。チームを勝たせられるピッチャーになりたいです」と答えた。野球面でも精神面でも大きく成長していました。150キロに迫るような直球はありませんが、130キロ台後半から140キロ台前半のキレのあるボールを投げ、球速表示以上に打者は速く感じるのではないでしょうか。
 
 交流試合の数日後、西村投手の様子が気になって、僕は智弁学園のグラウンドに足を運びました。すると、野球部ではなく、陸上部に混じって長い時間ランニングし、その後は砂場でひとり、延々と下半身をいじめ抜いていた。練習後、「高橋さんを超えられるようなピッチャーになりたいです」と話してくれましたが、彼は相手が強ければ強いほどワクワクして自分の力を引き出せる、ドラゴンボールの孫悟空のような投手ですね。

 智弁学園にはもうひとり、小畠一心投手(3年)というU-15侍ジャパンを経験している右腕もいますし、打者には1年夏から4番を打っている左の大砲・前川右京選手(3年)がいます。

 一方、大阪桐蔭には左の松浦慶斗投手(3年)、右の関戸康介投手(3年)という、共に150キロを超える直球を投げる豪腕投手が揃います。しかし、あえて僕が注目したいのは、センターを守る主将の池田陵真選手(3年)。まず、彼の太もものように太い上腕二頭筋をチェックしてみてください。身長は172センチと小柄ですが、とにかく分厚い鎧をまとっていて(体重は82キロ)、パンチ力が魅力です。

関連キーワード

関連記事

トピックス

降谷健志の不倫離婚から1年半
《降谷健志の不倫離婚から1年半の現在》MEGUMIが「古谷姓」を名乗り続ける理由、「役者の仕事が無く悩んでいた時期に…」グラドルからブルーリボン女優への転身
NEWSポストセブン
警視庁がオンラインカジノ店から押収したパソコンなど(時事通信フォト)
《従業員や客ら12人現行犯逮捕》摘発された店舗型オンカジ かつての利用者が語った「店舗型であれば”安心”だと思った」理由とは?
NEWSポストセブン
橋本環奈と中川大志が結婚へ
《橋本環奈と中川大志が結婚へ》破局説流れるなかでのプロポーズに「涙のYES」 “3億円マンション”で育んだ居心地の良い暮らし
NEWSポストセブン
10年に及ぶ山口組分裂抗争は終結したが…(司忍組長。時事通信フォト)
【全国のヤクザが司忍組長に暑中見舞い】六代目山口組が進める「平和共存外交」の全貌 抗争終結宣言も駅には多数の警官が厳重警戒
NEWSポストセブン
遠野なぎこ(本人のインスタグラムより)
《前所属事務所代表も困惑》遠野なぎこの安否がわからない…「親族にも電話が繋がらない」「警察から連絡はない」遺体が発見された部屋は「近いうちに特殊清掃が入る予定」
NEWSポストセブン
放送作家でコラムニストの山田美保子さんが、さまざまな障壁を乗り越えてきた女性たちについて綴る
《佐々木希が渡部建の騒動への思いをストレートに吐露》安達祐実、梅宮アンナ、加藤綾菜…いろいろあっても流されず、自分で選択してきた女性たちの強さ
女性セブン
看護師不足が叫ばれている(イメージ)
深刻化する“若手医師の外科離れ”で加速する「医療崩壊」の現実 「がん手術が半年待ち」「今までは助かっていた命も助からなくなる」
NEWSポストセブン
(イメージ、GFdays/イメージマート)
《「歌舞伎町弁護士」が見た恐怖事例》「1億5000万円を食い物に」地主の息子がガールズバーで盛られた「睡眠薬入りカクテル」
NEWSポストセブン
キール・スターマー首相に声を荒げたイーロン・マスク氏(時事通信フォト)
《英国で社会問題化》疑似恋愛で身体を支配、推定70人以上の男が虐待…少女への組織的性犯罪“グルーミング・ギャング”が野放しにされてきたワケ「人種間の緊張を避けたいと捜査に及び腰に」
NEWSポストセブン
和久井学被告が抱えていた恐ろしいほどの“復讐心”
【新宿タワマン殺人】和久井被告(52)「バイアグラと催涙スプレーを用意していた…」キャバクラ店経営の被害女性をメッタ刺しにした“悪質な復讐心”【求刑懲役17年】
NEWSポストセブン
女優・遠野なぎこの自宅マンションから身元不明の遺体が見つかってから1週間が経った(右・ブログより)
《上の部屋からロープが垂れ下がり…》遠野なぎこ、マンション住民が証言「近日中に特殊清掃が入る」遺体発見現場のポストは“パンパン”のまま 1週間経つも身元が発表されない理由
NEWSポストセブン
幼少の頃から、愛子さまにとって「世界平和」は身近で壮大な願い(2025年6月、沖縄県・那覇市。撮影/JMPA)
《愛子さまが11月にご訪問》ラオスでの日本人男性による児童買春について現地日本大使館が厳しく警告「日本警察は積極的な事件化に努めている」 
女性セブン