事件は今後、どう動く(写真は硯容疑者/共同通信社)
赤堀容疑者に指示されて碇容疑者は聖教新聞も購読していたという。
翔士郎ちゃんの葬儀では、赤堀容疑者が「葬儀代を学会が出した代わりに、香典は学会に渡した」と語っていたと報じられているが、地元の創価学会員からは怒りの声が上がった。
「学会として会員の葬儀の香典を受け取ることはない。あんな話は勝手に言ってるだけで、嘘です。赤堀さんは聖教新聞のお金も滞納したり、何か言われれば幼稚園でも学会のなかでもクレームを言うような人だったので(学会の)みなさんも困っていました」
精神科医の片田珠美氏が分析する。
「碇容疑者はマインドコントロールをされた状態で、赤堀容疑者は相手を意のままにするマニピュレーター(操作する人)だったように見受けられます。周囲から孤立させ、不安や恐怖を与え、自分に依存させるというのは典型的な手法です。
赤堀容疑者が碇容疑者を創価学会に勧誘したのであれば、ママ友としての関係に加えて、学会員としての経歴も長い赤堀容疑者は上の立場になるので、二重の主従関係があったと思われます」
「嘘はつけん」
赤堀容疑者と創価学会の関係は、親の代までさかのぼる。赤堀容疑者が生まれ育った福岡県大川市の実家の近隣住民で、一家と長年関係のある女性がこう明かす。
「私はあの一家に約350万円を貸したとして2008年に恵美子を債務者とした公正証書を交わしています。でも返済は滞り、まだ300万円が戻っていません。あの家は昔から町内会費300円のうち、お宮代50円を『学会やけん、お宮は関係ないけん』と払わなかった。(赤堀の)母親がうちにくると仏壇の前で大仰に手をこすり合わせて拝んどったね。母親も父親も金を借りるときは『学会員やけん、嘘はつけん』と言うのが常套句やった。そんな親と一緒に恵美子も来ていたから、そういう人との接し方を自然と覚えていったんでしょう」