福岡県在住の学会員はこう話す。
「創価学会内でお金の貸し借りはタブーです。でも学会員だった赤堀の親父は周囲から金を際限なく借りていた。それで借金がどんどん膨らんで地域にいられなくなり、一家は夜逃げのように引っ越していきました」
現在、父親は大川市から離れた地域で暮らしている。本誌記者が訪ねると、父親は自身も赤堀容疑者も学会員だと認めて、こう語る。
「それは隠すことはなか。(学会の活動は)今は足(移動手段)がなかけん家でしよるだけ。聖教新聞は取っとるよ。昔は配達もしよった。人生に役立っているし、学会の教えを(恵美子に)話したこともある。普通の宗教とは違うなと思って入信して、池田(大作)先生の書物ばずーっと読んでる。親もしよったけど、親から勧められたわけではなかよ。あれ(恵美子)も、こまい(小さい)時は入っとらん。強制も、勧めたこともなくて、結婚する前に自分で勝手に入っとった。
自分も苦しか時は、学会さんとか友達とかから(金を)借りたりはするばってん、学会の名を使って金を借りるってことはせん」
赤堀容疑者が碇容疑者を洗脳したと報じられていることについては、こう語った。
「金は借りたことはあるかもしれんよ、人間やけん。借りて払わんことはあるかもしれん。それは絶対なかとは言えん。
ただ、マインドコントロールにかかるのはずっと一緒におる人でしょ。娘は家庭があって帰るとよ。年中一緒におるならマインドコントロールにかかって、そら死なせたといわれてもしょうがなかかもしれん。でも親がおって、マインドコントロールされて我が子ば餓死させたってこと自体がおかしくない?
碇さんは大人しくて言いきらんで、うちの娘のことやけん、横から口出すくらいはしたかもしれん。ばってん、娘が先頭になって幼稚園に行かせるな、飯食わせるな、とはせんと思う」
今回の事件について創価学会に見解を求めると、「会員か否かの質問には、お答えしておりません」との回答だった。
※週刊ポスト2021年4月2日号