馬生の娘が御存じ、池波志乃。その旦那が中尾彬。先日、日曜昼の爆笑問題のラジオに中尾が出て“義父”のことを語っていたが、なかなか結構。身内にしか見せない素顔もあった。
余談ですが、学生時代の志らくは馬生に夢中で、昭和57年のこの東横落語会最後の高座「船徳」も聴けていて、その約2週間後に亡くなります。愕然として池袋演芸場をのぞくと、談志がずっと馬生の想い出だけを語っていました。カッコいい。その後志らくは私に打ちあけ、談志の元へ連れていってもらい入門するのです。
イラスト/佐野文二郎
※週刊ポスト2021年4月2日号