近藤真彦の退所コメント(ジャニーズ事務所公式サイトより)

近藤真彦の退所で発表されたコメント(ジャニーズ事務所公式サイトより)

芸能活動は“開店休業状態”

 ただ、2人は同じ方向に歩を進めていたのではない。むしろ、両者の歩みは対照的だった。

「マッチさんはまさに“自由奔放”でした」

 と語るのは、あるテレビ局プロデューサーだ。

「事務所の長男といわれたのは年齢的にそうなだけで、実際には、長男に求められるような模範生ではなかった。芸事を極めるというより趣味に熱中する少年のような心の持ち主で、カーレースに始まってスキューバダイビングやジェットスキー、釣りやラジコンなど、若いうちから幅広く趣味を持っていました」

 なかでも没頭したのが、1984年から本格参戦したカーレースだ。自身のレーシングチームを結成して、フランスのル・マン24時間レースや全日本F3000選手権(フォーミュラー・ニッポン)などの名だたるレースに挑戦した。もはや趣味ではなく、“もう1つの本業”となり、近年、芸能活動は“開店休業状態”と揶揄する声さえあった。

 1980年のデビューから1998年までは42枚のシングルを発表していたが、2002年から現在まではわずか11枚。2017年を最後にリリースは止まっている。活動自粛前のレギュラーはラジオ番組2本とCM1本。当の本人は2012年の雑誌のインタビューで、「好奇心を素直に楽しむ生き方を、これからもしていけたらいいなと思う」と語り、芸能活動の少なさを気にすることはなかった。

「1975年に郷ひろみさん(65才)がジャニーズ事務所を退所した後、事務所を支えたのがマッチさんだといわれています。幅広い世代から圧倒的な支持を得た稀代のスターでした。いくらいまの仕事が少ないからといっても、彼の功績は色褪せません。功労者ですから、収入も保証されていました。一部では、ジャニーズの関連会社の株式も与えられていて、配当もかなりあると報じられています」(前出・芸能関係者)

 一方の東山は、デビューから現在まで全身全霊をかけて芸能活動に打ち込んできた。

「仕事はもちろん、プライベートも一切手を抜かないことから、付いたあだ名は『ミスター・パーフェクト』。東山さんは自分がマッチさんの背中を見て育った経験から、後輩が成長するか否かは自分次第という気持ちが強いんです。歌手活動以外にも、舞台やミュージカル、バラエティーなどさまざまなジャンルに挑戦してきたのは、後輩たちに活躍の幅を広げさせるためでもあったんです」(東山の知人)

 そしてマッチが活動自粛となってからは、テレビで後輩を盛り立てる姿が目立つようになっていた。

「最近は多くのテレビ番組で、ジャニーズの若手との共演を重ねています。後輩からの素朴な疑問に答えたり、気になる後輩として『なにわ男子』の名前を挙げ、『(歌やダンスが)上手で、どうやって育っていくか楽しみ』と励ました姿が印象的です。Snow ManやHiHi Jetsには、バラエティー番組でどっきりを実行して、メンバーの隠れた魅力を引き出しています」(前出・テレビ局関係者)

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