ライフ

「葬儀費用を値切るのはタブー」は過去の話 130万が35万になった人も

「葬儀の常識」も大きく変わりつつあるという(写真はイメージ)

「葬儀の常識」も大きく変わりつつあるという(写真はイメージ)

 しめやかに家族や友人に送られる──人生最後のセレモニー「葬式」だが、新型コロナウイルスの影響もあり、ここ数年どんどん規模が縮小している。家族葬や通夜を省いた一日葬など、お金をかけない葬式がテレビCMを賑わし、「葬儀の常識」も大きく変わっているのだ。

 だが、その一方で新常識に伴う注意したい「落とし穴」もある。長崎県に住む父親の葬儀を行なった60代男性が語る。

「父親の実家のあたりでは地域の関係で、決まった葬儀社しか使えませんでした。参列者もほとんどいなかったのに、費用は言い値で200万円以上。自分の時にはもっと簡素なものでいい」

 こうした後悔をしないためには、事前の準備が重要になる。葬儀・お墓コンサルタントの吉川美津子氏は「葬儀の費用を値切るのがタブーとされた時代は、すでに過去の話です」と言う。

「今は消費者のほうが賢く、葬儀社の不要なオプションをはっきりと断わることが少なくない。そのため、葬儀社もどんぶり勘定ではなく、内容や費用をわかりやすく提示しています」

 費用の内訳についても知っておきたい。吉川氏が続ける。

「大きくは『葬儀施行費用』『斎場・式場利用料』『火葬料』『僧侶へのお布施』『飲食接待費用』に分類できます。とくに葬儀施行費用については、葬儀社によって大きく変わってきます」

 これは棺や祭壇、霊柩車、骨壺といった通夜や告別式でかかる費用の総称だ。祭壇や供花を豪華にするオプションなどで追加料金が発生する場合もある。

 大阪で葬儀コーディネーターとして活動する男性が語る。

「祭壇などの高価なオプションを提示して、『故人が望まれていたはずです』『最後の親孝行ですよ』などの殺し文句で押し切るケースがあります。業者の言いなりにならず、交渉を重ねましょう。見積もりでは130万円だったが、粘り強く交渉した結果、35万円まで値段が下がった例もあります」

 家族葬の場合、「遺影は不要」という遺族もいる。

「家族だけならわざわざ参列者に遺影を見せる必要がなく、故人のアルバムを並べて済ませるケースも増えています」(同前)

関連記事

トピックス

還暦を過ぎて息子が誕生した船越英一郎
《ベビーカーで3ショットのパパ姿》船越英一郎の再婚相手・23歳年下の松下萌子が1歳の子ども授かるも「指輪も見せず結婚に沈黙貫いた事情」
NEWSポストセブン
ここ数日、X(旧Twitter)で下着ディズニー」という言葉波紋を呼んでいる
《白シャツも脱いで胸元あらわに》グラビア活動女性の「下着ディズニー」投稿が物議…オリエンタルランドが回答「個別の事象についてお答えしておりません」「公序良俗に反するような服装の場合は入園をお断り」
NEWSポストセブン
志穂美悦子さん
《事実上の別居状態》長渕剛が40歳年下美女と接近も「離婚しない」妻・志穂美悦子の“揺るぎない覚悟と肉体”「パンパンな上腕二頭筋に鋼のような腹筋」「強靭な肉体に健全な精神」 
NEWSポストセブン
「ビッグダディ」こと林下清志さん(60)
《還暦で正社員として転職》ビッグダディがビル清掃バイトを8月末で退職、林下家5人目のコンビニ店員に転身「9月から次男と期間限定同居」のさすらい人生
NEWSポストセブン
大阪・関西万博を訪問された佳子さま(2025年8月、大阪府・大阪市。撮影/JMPA)
《日帰り弾丸旅行を満喫》佳子さま、大阪・関西万博を初訪問 輪島塗の地球儀をご覧になった際には被災した職人に気遣われる場面も 
女性セブン
鷲谷は田中のメジャーでの活躍を目の当たりにして、自身もメジャー挑戦を決意した
【日米通算200勝に王手】巨人・田中将大より“一足先にメジャー挑戦”した駒大苫小牧の同級生が贈るエール「やっぱり将大はすごいです。孤高の存在です」
NEWSポストセブン
侵入したクマ
《都内を襲うクマ被害》「筋肉が凄い、犬と全然違う」駐車場で目撃した“疾走する熊の恐怖”、行政は「檻を2基設置、駆除などを視野に対応」
NEWSポストセブン
山田和利・裕貴父子
山田裕貴の父、元中日・山田和利さんが死去 元同僚が明かす「息子のことを周囲に自慢して回らなかった理由」 口数が少なく「真面目で群れない人だった」の人物評
NEWSポストセブン
8月27日早朝、谷本将志容疑者の居室で家宅捜索が行われた(右:共同通信)
《4畳半の居室に“2柱の位牌”》「300万円の自己破産を手伝った」谷本将司容疑者の勤務先社長が明かしていた“不可解な素顔”「飲みに行っても1次会で帰るタイプ」
NEWSポストセブン
国内未承認の危険ドラッグ「エトミデート」が沖縄で蔓延している(時事通信フォト/TikTokより)
《沖縄で広がる“ゾンビタバコ”》「うつろな目、手足は痙攣し、奇声を上げ…」指定薬物「エトミデート」が若者に蔓延する深刻な実態「バイ(売買)の話が不良連中に回っていた」
NEWSポストセブン
大阪・関西万博を視察された秋篠宮家の次女・佳子さま(時事通信フォト)
【美しい!と称賛】佳子さま “3着目のドットワンピ”に絶賛の声 モード誌スタイリストが解説「セブンティーズな着こなしで、万博と皇室の“歴史”を表現されたのでは」
NEWSポストセブン
騒動から2ヶ月が経ったが…(時事通信フォト)
《正直、ショックだよ》国分太一のコンプラ違反でTOKIO解散に長瀬智也が漏らしていたリアルな“本音”
NEWSポストセブン