芸能

心に染み入る映画の中の「辞世の言葉」『万引き家族』『大病人』ほか

「心に染み入る辞世の言葉」を、映画評論家の秋本鉄次氏が紹介 (C)伊丹プロダクション

「心に染み入る辞世の言葉」を、映画評論家の秋本鉄次氏が紹介。写真は『大病人』(1993年、東宝)/(C)伊丹プロダクション

 最後の別れを前にして、愛する人に伝えたい気持ちがある。名優たちのセリフには、演技を超えた万感の思いが込められている。銀幕で描かれた「心に染み入る辞世の言葉」を、映画評論家の秋本鉄次氏が紹介する。

「死亡通知をくどくど書くな」

『わが母の記』(2012年、松竹)より
監督:原田眞人 出演:役所広司、樹木希林、宮崎あおい

【あらすじ】小説家の伊上洪作(役所広司)は、父が死去したことから母・八重(樹木希林)を引き取る。幼少から離れて暮らしていたために疎遠だったが、生活を共にしていくなかで、母の愛に気づかされていく。

「劇中で父の描写は少ないですが、これは父の最期の言葉でした。晩節を汚さないという意思に満ちた言葉として、洪作はきっと記憶の片隅にある威厳のある父の姿を思い起こしたはずです」(秋本氏)

「アンタはいい奴だ」

『大病人』(1993年、東宝)より
監督・脚本:伊丹十三 出演:三國連太郎、津川雅彦、木内みどり

【あらすじ】余命1年と宣告された俳優兼映画監督の向井(三國連太郎)は、動揺を抑えきれず自暴自棄になっていく。しかし、敵視していた医師の緒方(津川雅彦)と次第に打ち解け合い、やがて向井は自らの死に向き合っていく。

「死を前にすると、醜いまでに生への渇望をあからさまにする人はいます。しかし、この作品では医師が患者と併走する仲間として描かれ、最期には患者が感謝の言葉を口にします。自分もこうありたいと思わせてくれます」(秋本氏)

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