ライフ

楽しいだけではないキャンプ、場所選びは慎重に 自然は甘く見るな

(写真/Getty Images)

大雨の日のキャンプには注意が必要(写真/Getty Images)

 密を避けながら楽しめる娯楽として、現在アウトドアブームが到来している。YouTubeでもアウトドアを楽しむ動画が人気となっている。家族で出かけるのもよし、ソロキャンプも楽しんでもよしとあって、いいことずくめのように思えるが、楽しいことばかりでないのも現実。事件や事故に発展する危険性もあるのだ。“女子キャンプ”を計画した20代女性はこんな経験をした。

「会社の同僚と女性だけでキャンプに行ったら、隣のおじさんがテントの入り口からのぞいて“手伝おうか?”としつこく声をかけてきた。キャンプ自体は楽しくて、今度はソロキャンプでもと思ったんですが、テントでひとりでいるのは危険なのかもしれません」

『キャンプ職業案内』の著書がある、キャンプコーディネーターの佐久間亮介さんも、キャンプ場選びには慎重になるべきと警鐘を鳴らす。

「ゲートや入場チェックがあり、きちんと管理されているところはトラブルが起きづらい。一方で管理体制が甘いところは、うるさい人を放置したまま夜中までどんちゃん騒ぎが起こったり、キャンプ道具の盗難が起こったり。なかには誰でも入ってこられるようなところもあり、危険です」

 人気ぶりに比例してマナーの悪化も問題視されており、なかには「たき火はご遠慮ください」と書いてあるのにもかかわらず、風の強い日にたき火を行うような人もいる。実際、ここ一年でアウトドアの火の不始末による山火事は複数起きている。

 ソロキャンプYouTuberで野外料理研究家のベアーズ島田キャンプ(43才)も、「自然を甘く見ないでほしい」と語る。

「たき火は火の粉が思わぬところに飛ぶ可能性があるんです。慣れていないと、風と火の判断は難しく、自然の中にいると思いも寄らない危険に遭遇するときがある。ぼく自身ひやっとしたのは、キャンプを始めた頃のこと。雨が降ってきて、気がついたらテントが水たまりの中でプカプカ浮いていたんです。もう少しで浸水するところでした」

 野外とはいえコロナの魔の手も忍び寄る。富山県立中央病院の感染症内科部長・彼谷裕康さんによると、アウトドアでクラスターが発生する例は決して少なくないようだ。

「実際に5月の連休で起きたクラスターの発生場所は、BBQがほとんどでした。暑くてマスクを外したり鼻を出したりするうえ、煙いと目をこすりがち。加えて、テントの中は密状態です。BBQのトングやお皿から感染する例もあるため、ソロキャンプ以外は感染リスクがあるといえます」(彼谷さん)

※女性セブン2021年6月17日号

関連記事

トピックス

まだ重要な問題が残されている(中居正広氏/時事通信フォト)
中居正広氏と被害女性Aさんの“事案後のメール”に「フジ幹部B氏」が繰り返し登場する動かぬ証拠 「業務の延長線上」だったのか、残された最後の問題
週刊ポスト
生徒のスマホ使用を注意しても……(写真提供/イメージマート)
《教員の性犯罪事件続発》過去に教員による盗撮事件あった高校で「教員への態度が明らかに変わった」 スマホ使用の注意に生徒から「先生、盗撮しないで」
NEWSポストセブン
(写真/イメージマート)
《ロマンス詐欺だけじゃない》減らない“セレブ詐欺”、ターゲットは独り身の年配男性 セレブ女性と会って“いい思い”をして5万円もらえるが…性的欲求を利用した驚くべき手口 
NEWSポストセブン
遠野なぎこ(本人のインスタグラムより)
《ブログが主な収入源…》女優・遠野なぎこ、レギュラー番組“全滅”で悩んでいた「金銭苦」、1週間前に公表した「診断結果」「薬の処方」
NEWSポストセブン
京都祇園で横行するYouTuberによる“ビジネス”とは(左/YouTubeより、右/時事通信フォト)
《芸舞妓を自宅前までつきまとって動画を回して…》京都祇園で横行するYouTuberによる“ビジネス”「防犯ブザーを携帯する人も」複数の被害報告
NEWSポストセブン
由莉は愛子さまの自然体の笑顔を引き出していた(2021年11月、東京・千代田区/宮内庁提供)
愛子さま、愛犬「由莉」との別れ 7才から連れ添った“妹のような存在は登校困難時の良きサポート役、セラピー犬として小児病棟でも活動
女性セブン
インフルエンサーのアニー・ナイト(Instagramより)
海外の20代女性インフルエンサー「6時間で583人の男性と関係を持つ」企画で8600万円ゲット…ついに夢のマイホームを購入
NEWSポストセブン
ホストクラブや風俗店、飲食店のネオン看板がひしめく新宿歌舞伎町(イメージ、時事通信フォト)
《「歌舞伎町弁護士」のもとにやって来た相談者は「女風」のセラピスト》3か月でホストを諦めた男性に声を掛けた「紫色の靴を履いた男」
NEWSポストセブン
『帰れマンデー presents 全国大衆食堂グランプリ 豪華2時間SP』が月曜ではなく日曜に放送される(番組公式HPより)
番組表に異変?『帰れマンデー』『どうなの会』『バス旅』…曜日をまたいで“越境放送”が相次ぐ背景 
NEWSポストセブン
遠野なぎこ(本人のインスタグラムより)
《自宅から遺体見つかる》遠野なぎこ、近隣住民が明かす「部屋からなんとも言えない臭いが…」ヘルパーの訪問がきっかけで発見
NEWSポストセブン
2014年に結婚した2人(左・時事通信フォト)
《仲間由紀恵「妊活中の不倫報道」乗り越えた8年》双子の母となった妻の手料理に夫・田中哲司は“幸せ太り”、「子どもたちがうるさくてすみません」の家族旅行
NEWSポストセブン
詐称疑惑の渦中にある静岡県伊東市の田久保眞紀市長(左/Xより)
《大学時代は自由奔放》学歴詐称疑惑の田久保市長、地元住民が語る素顔「裏表がなくて、ひょうきんな方」「お母さんは『自由気ままな放蕩娘』と…」
NEWSポストセブン