仕事と育児を両立するアナウンサー
テレビ朝日の『報道ステーション』に出演していた小川彩佳アナは34歳の2019年に結婚を機に退社したが、すぐにTBS『NEWS23』のキャスターに就任。翌年には第1子を出産し、産休入りを経て復帰している。
「今までのケースを考えると、局アナ時代の帯番組卒業と結婚は一種のセットでした。しかし、小川アナは退社の半年前に『報ステ』のキャスターを降板している。新天地を求めてのフリー転身で、実際にTBSが起用した。これは『30歳定年説』を覆す画期的な出来事だったと思います。
『NEWS23』の前任者である雨宮塔子アナは結婚退社後、パリに移住していましたし、膳場貴子アナは31歳でNHKを退職し、その半年後に『NEWS23』のキャスターになりましたが、当時は独身。『30歳定年説』もどこ吹く風で活動を続けていましたが、2015年に40歳で再婚、出産すると翌年に番組を離れています。小川アナのように、子育てをしながら帯番組を務めるという選択はしていません」
夏目アナは今秋の芸能界引退を発表したが、加藤アナはフジテレビの『めざましテレビ』に寄せたメッセージの中で、「仕事に関しましては、これまでと変わらず続けていきたいと思いますので、引き続き何とぞよろしくお願いします」とコメントしている。
「社会全体が晩婚化しているし、“寿退社”という言葉自体も最近はあまり耳にしなくなりました。これからは仕事と育児を両立するアナウンサーも増えていくでしょう。ある意味、女子アナは社会を写す鏡でもある。もちろん、夏目さんのように引退して家庭で夫を支えるのも素晴らしい生き方。さまざまな選択肢の中から、自分の進みたい道を選べる社会になるといいですね」