その一方で、アシックスブランドのグローブやバットをよく見かけるようになったのは比較的最近のことだ。1976年から2012年まで、アシックス社はメジャーのナンバーワンブランドである米『ローリングス』社と長くライセンス契約を結んできたからだ。

「『ローリングス』は、“オズの魔法使い”の異名を持ち、史上最高の遊撃手と名高いオジー・スミス(カージナルスなどで活躍)や、現役時代の巨人・長嶋茂雄も愛用した野球用グラブの老舗ブランドです。しかし長年、日本での人気はミズノに水をあけられてきた。ヤンキースで活躍した松井秀喜もミズノ製品を愛用していたし、イチローもシューズではアシックスなどを選びながら、グラブに関しては一貫してミズノに信頼を寄せてきたことが象徴的です。

 アシックスは国内最大のスポーツメーカーですが、こと野球に関しては苦戦が続いていた。そのため2012年に米ローリングス社とのライセンス契約を終了し、『アシックス』ブランドを強化していくための作戦に打って出たのです。それがダルビッシュや大谷など“世界的アスリート”との契約につながった」(同前)

 株式会社アシックスは「自社ブランドで商品展開することで、マーケティング投資効率が高まり、強みであるスポーツ工学研究所の知見を生かしやすくなった。それが海外で活躍し、夢や希望を与える選手たちのケガ予防やパフォーマンス向上につながっていることを嬉しく思います」(広報室)と回答した。

 メジャーでは「ローリングス」や「ナイキ」、「ウイルソン」といった米国ブランドがいまだ主流を占めているが、大谷らの活躍でその勢力図が変わる日は来るか。

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