「もともと視聴率はテレビ局の内部資料ですが、いまや業界外の人も興味を持ってくれている。テレビ離れが顕著な中で、嬉しいことですよ。だったら、大々的に“コア視聴率”を公表していった方がいい。悪い数字だと隠したくなりますが、話題に上るだけいいと思う。誰からも相手にされなくなったら終わりですから。“コア視聴率”も最初は聞き慣れないけど、そのうち定着しますよ。
ただ、問題は各局で“コア視聴率”の基準が違うこと。局によって、広告に関するデータが違うから、なかなか統一できないのでしょう。また、たとえばテレビ朝日はコア視聴率はそこまで芳しくないけど、世帯視聴率が好調なので、いまだに“世帯”を話題に出す。各局の足並みが揃わないんです。本来、同じテレビ業界なのですから、1つの基準に統一すべきだと思いますけどね」
“コア視聴率”がなかなか浸透していかない背景には、各テレビ局の事情が複雑に絡み合っている側面もあるようだ。