芸能

喜劇人、ヤクザ、東京写真集…高田文夫が読み乱れたノンフィクション

書店で見つけたノンフィクションと東京の思い出

書店で見つけたノンフィクションと東京の思い出

 放送作家、タレント、演芸評論家で立川流の「立川藤志楼」として高座にもあがる高田文夫氏が『週刊ポスト』で連載するエッセイ「笑刊ポスト」。今回は、書店で見つけたノンフィクションと東京の思い出をつづる。

 * * *
 週に3回は本屋をのぞくのが楽しみだ。出たばかりの雑誌やら新刊本の表紙を見て歩くだけで幸せになる。親も親戚も皆な出版社をやっていた血がさわぐのか……。私だけが本ではなく放送の世界にすすんだ。小説やドラマはそんなに見ない。やっぱりフィクション(作り物)よりノンフィクション、バラエティが肌に合う。〈落語〉で談志が分析する「作品派」か「己派」かと言うと“演者”そのものにひかれる「己(おのれ)派」なのだ。この2週間で乱れ読みしたノンフィクションを。

 衝撃! 表紙の白黒写真が圧倒する『あるヤクザの生涯 安藤昇伝』(石原慎太郎/幻冬舎)。あの石原が安藤昇のモノローグという形で一気に書きおろしている。戦後、渋谷の町でヤクザと闘った愚連隊。なんたって安藤組はみんな大学出なのだ。

 渋谷に住んでいた我々にとって安藤組はあの時代、町を守ってくれる一種のヒーローだった。最強の男といわれた安藤の右腕・花形敬に、我々の少年野球チームはいつもノックをうけて鍛えられていた。ワシントンハイツに住んでいたジャニー喜多川が渋谷の少年達を集めて作った野球チームが「ジャニーズ」。我がチームは2戦して2敗。花形さんの顔も立たなかった。

 3試合目、雨で試合中止。ジャニーにつれられて数名が話題の映画『ウエスト・サイド物語』を見に行った。これからは野球じゃない、歌って踊れる若者が格好いいと初代ジャニーズを結成。その時私は仲間を誘って『社長漫遊記』を見にいっていた。この時点で人生は右と左に大きく分かれていた。「やっぱ森繁とのり平は最高だよな」なんて言っていたのだ。

 発行からおよそ50年『日本の喜劇人』に書き足して書き足して、この度『決定版 日本の喜劇人』(小林信彦/新潮社)が出た。その筆は志村けん、大泉洋にまで及んでいる。

関連記事

トピックス

石破茂元幹事長が語った(時事通信フォト)
石破茂氏、自民の旧統一教会問題に提起「党として関係断つなら、教団解散を検討すべき」
週刊ポスト
坂本勇人の女性スキャンダルをTV局などが報じない理由は?(時事通信フォト)
巨人・坂本勇人の女性スキャンダル 報じない新聞・テレビは「SNS全盛時代に通用しない」と疑問の声
NEWSポストセブン
そう簡単に延期はできない事情とは?(時事通信フォト)
大関・正代 連敗地獄の本場所後に「昇進披露パーティー」延期できない事情
週刊ポスト
さくらまやさん(写真/山口比佐夫)
さくらまや、9LDK庭付き一戸建ての豪邸で語った今「まだ男の人を好きになったことがない」
NEWSポストセブン
玉鷲
玉鷲の優勝でNHKの相撲中継に映らなかった豪華すぎる副賞 少しずつ数が減っている理由とは
NEWSポストセブン
50億円詐欺被害のオウケイウェイヴ前社長を直撃 民事と刑事で起こした訴訟の行方は
50億円詐欺被害のオウケイウェイヴ前社長を直撃 民事と刑事で起こした訴訟の行方は
NEWSポストセブン
ゆったりな着こなしを見せる夏帆
夏帆「幼い顔で8頭身の美ボディ」気になる“ベタ惚れ俳優”との恋路
女性セブン
現在9勝と苦戦している巨人のエース・菅野智之
巨人OB・広岡達朗氏が苦言「10勝もできない菅野のどこがエースだ」
NEWSポストセブン
小室佳代さん第二の金銭トラブル1600万円「貢いだお金」は取り戻せるのか 弁護士の見解
小室佳代さん第二の金銭トラブル1600万円「貢いだお金」は取り戻せるのか 弁護士の見解
NEWSポストセブン
ボーダーのロングTシャツが印象的な天海祐希
天海祐希「共演者が飲み歩いても我関せず」地方公演後のプロ意識
NEWSポストセブン
空港でがっくり肩を落とす姿が目撃された吉田輝星(時事通信フォト)
日本ハム・吉田輝星がハプニング! チームの移動に「大遅刻」でビッグボスと同じ便
NEWSポストセブン
「週刊ポスト」本日発売! 旧統一教会汚染で「自民67議席減」ほか
「週刊ポスト」本日発売! 旧統一教会汚染で「自民67議席減」ほか
週刊ポスト