中華蕎麦 沙羅善の「」(提供写真)

中華蕎麦 沙羅善の「濃厚豚骨魚介つけ麺」(提供写真)

 元アイドルであることを明かしてから、梅澤さんを出待ちする人間が現れたり、店のゴミ箱を漁られたほか、ネット上の誹謗中傷にも晒された。そして、「自分でラーメンを作っていない」「おいしくない」と書き込まれたことをきっかけに、自身が店主だと明かさずに新店舗「味のとらや」をオープンする反骨精神を発揮した。その新店では「麺匠八雲」と同じ味のラーメンを提供し、1年間、毎月黒字を達成。過去に「麺匠八雲」をけなしていた人々からも称賛されるまでになった。

「その経験でひとつ成長することができて、私の気持ち的にも一区切りついたので、今は何を言われて叩かれても全く気にならなくなりました(笑)。『ラーメンは男性が作り、男性が好む食べ物』というイメージが強いぶん、元アイドルのラーメン店主と聞くと、『チャラチャラしている』と感じる方も一部いらっしゃるみたいです。でも私は、『食べてもらえば、わかってもらえる』と信じて毎日味づくりに精進しています」

 子どもの頃から料理とラーメンが大好きだった梅澤さんにとって、「元アイドルがラーメン屋になった」というよりは「ラーメン大好き少女が一時期アイドルをやっていた」と言われるほうが感覚的にしっくりくるようだ。

「元アイドルであることは事実なので、それを隠そうとは思っていません。ですが、あくまで今の私はいちラーメン屋の店主です。周囲に何を思われようが、芯をぶらさず、まっすぐ自分を信じ、しっかり己を持って頑張っていくつもりです」

「ラーメン界の女王」との呼び声も(提供写真)

「ラーメン界の女王」との呼び声も(提供写真)

 ラーメン自体のクオリティの高さ、そして食器や空調などの細部に至るまで心を配る空間づくりから、「ラーメン界の女王」と呼ぶ声もある。

「なんとも恐れ多いですが、そう呼んでいただけるのは素直にうれしいです。ですが、私自身は自分の呼び名に特にこだわりはありません。私は私のまま突き進み、今あるお店をさらに突き詰めていくことだけを考えています。そして、末永く愛されるラーメン屋として、おばあちゃんになってもラーメン作りを続け、皆さまにおいしいラーメンを提供するのが、目標であり夢です」

●取材・文/原田イチボ(HEW)

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