Qアノンは1月の連邦議会占拠事件でも中心的な存在だった(AFP=時事)
地元有力紙、ロサンゼルス・タイムズは6日、「トランスジェンダーにはサウナの客になる権利がある」と主張する社説を掲載した。
<他の客が不愉快だ、というのであれば、陰部を隠せばいい。この種の論争はそろそろ終わりにしていい。今の若者たちは、性別とか性的指向の異なる人たちと同じスペースを共有することを快適だと思っている>
一方、トランプ前大統領の「影のアドバイザー」とも言われたFOXニュースの人気キャスター、タッカー・カールソン氏は、6月28日の番組で現場記者の報告を引用して「女の子の前で男根を露出する間抜けな客にトランスジェンダー・コミュニティはぞっとしている」と報じた。
風俗事情に詳しい米タブロイド紙の女性ベテラン記者はこう言い切る。
「今やフリーセックスが当たり前のアメリカで、混浴を嫌がる恰好つけは無用です。トランスジェンダーの女性にペニスがあろうとなかろうと、それほど問題ではないはずです。もっとも今回の事件では、マッサージを隠れ蓑に売春をしている悪徳コリアン業者たちまで正義の味方ぶることには違和感を感じますけどね」
右派と左派を巻き込んだ性的マイノリティの権利問題に、民族的な憎悪も絡む複雑な事件だったために、円満な解決は程遠いようだ。
■高濱賛(在米ジャーナリスト)