投球前、手に息を吹きかけるのはリトルリーグ時代からの癖(写真/時事通信フォト)
佐々木監督の息子・遼輔さんはリトルリーグ時代、キャッチャーとして大谷とバッテリーを組んでいた。“女房役”から見ても特別な選手だった。
「マウンドに立って第一球を投げるとき、手にふうっと息を吹きかけますが、あれは昔からやっていたので、懐かしいですね。リトルリーグの頃は野球がうまいのはもちろんだけれど、チームメートへの声かけが抜群に上手だった。例えば誰かがエラーしたら、『ドンマイ』って励ますか、それともいじって笑いに変えるか、相手の性格に応じて対応を変えていました。野球がうまいことにおごることなく、チームの盛り上げ方を誰よりもわかっていました」(遼輔さん)
その一方で、勝負に対する貪欲さが相手に向かうこともあった。
「翔平くんは礼儀正しい子でしたが、一方で、戦おうとする本能が強いゆえに、ピッチャーとして相手打者に攻撃的な発言をしてしまうような、勝気なところが出ることもありました。特に中学生のチームでは威嚇行為はあまり褒められたものではないので、注意したこともあります。もっともそれだけの闘争本能があったからこそ、これほどの大舞台で活躍できるのだと思います」(佐々木監督)
※女性セブン2021年7月29日・8月5日号