スポーツ

開会式の公式服装 オリ・パラ1600人分の採寸にAOKIが奔走

(時事通信フォト)

前回東京五輪とは上下が逆のカラーになった(2020年1月。時事通信フォト)

 7月23日の東京五輪開会式で、日本代表選手団が身にまとう公式服装を担当したのは、スーツ専門店の「AOKI」だ。1964年の東京大会以来、日本は基本的には赤いジャケット、白いパンツという日の丸カラーの公式服装を採用してきたが、その一方で2000年のシドニー大会でデザイナーの森英恵氏が選考委員長を務めた際のマント型や、2004年アテネ大会で高田賢三氏がデザインした花柄の公式服装のようなものも存在した。二度目の東京大会で採用されたのは、ふたつボタンの白ジャケットに、赤いパンツという王道デザインといえる。

 今回の公式服装を手がけたAOKIの商品戦略企画室・本田茂喜氏が語る。

「開会式は、日本代表選手団が輝く場であり、ホスト国として世界のアスリートをお迎えする場所だと考えております。それに相応しい洋服を考えた時に、礼節を重んじる日本らしい公式服装を提案した。日出ずる国・日本の国旗のカラーを初めて取り入れた前回の東京大会から赤白の公式服装はスタートした。素晴らしい歴史を刻んだ1964年大会へのオマージュは当然、意識しました」

東京の神田で洋服商を営んでいた望月靖之さん(故人)が手がけた前回の東京大会の公式服装と大きく異なるのは上下の配色が逆という点だ。

「1964年大会は10月10日が開会式でした。今回は梅雨が明けたばかりの酷暑のなかでの開会式です。少しでも爽やかで、涼しげな色で表現したかった。素材などの機能的なところも含め、少しでも快適に選手のみなさんに過ごしていただけるよう、熱を吸収しやすい赤ではなく、白のブレザーにしました。そしてボトムに情熱の赤を取り入れた。1964年当時は、まだまだ日本が洋服というものを勉強していた時代ですよね。だからアメリカに多かった3つボタンを採用したんだと思いますが、現在は2つボタンが主流。2つボタンにしてVゾーンを広くし、ノーネクタイにした。これもまた、暑さ対策のひとつです」(本田氏、以下同)

関連記事

トピックス

大谷の妻・真美子さん(写真:西村尚己/アフロスポーツ)と水原一平容疑者(時事通信)
《水原一平ショックの影響》大谷翔平 真美子さんのポニーテール観戦で見えた「私も一緒に戦うという覚悟」と夫婦の結束
NEWSポストセブン
大ヒット中の映画『4月になれば彼女は』
『四月になれば彼女は』主演の佐藤健が見せた「座長」としての覚悟 スタッフを感動させた「極寒の海でのサプライズ」
NEWSポストセブン
国が認めた初めての“女ヤクザ”西村まこさん
犬の糞を焼きそばパンに…悪魔の子と呼ばれた少女時代 裏社会史上初の女暴力団員が350万円で売りつけた女性の末路【ヤクザ博士インタビュー】
NEWSポストセブン
華々しい復帰を飾った石原さとみ
【俳優活動再開】石原さとみ 大学生から“肌荒れした母親”まで、映画&連ドラ復帰作で見せた“激しい振り幅”
週刊ポスト
中国「抗日作品」多数出演の井上朋子さん
中国「抗日作品」多数出演の日本人女優・井上朋子さん告白 現地の芸能界は「強烈な縁故社会」女優が事務所社長に露骨な誘いも
NEWSポストセブン
死体損壊容疑で逮捕された平山容疑者(インスタグラムより)
【那須焼損2遺体】「アニキに頼まれただけ」容疑者はサッカー部キャプテンまで務めた「仲間思いで頼まれたらやる男」同級生の意外な共通認識
NEWSポストセブン
学歴詐称疑惑が再燃し、苦境に立つ小池百合子・東京都知事(写真左/時事通信フォト)
小池百合子・東京都知事、学歴詐称問題再燃も馬耳東風 国政復帰を念頭に“小池政治塾”2期生を募集し準備に余念なし
週刊ポスト
(左から)中畑清氏、江本孟紀氏、達川光男氏による名物座談会
【江本孟紀×中畑清×達川光男 順位予想やり直し座談会】「サトテル、変わってないぞ!」「筒香は巨人に欲しかった」言いたい放題の120分
週刊ポスト
大谷翔平
大谷翔平、ハワイの25億円別荘購入に心配の声多数 “お金がらみ”で繰り返される「水原容疑者の悪しき影響」
NEWSポストセブン
【全文公開】中森明菜が活動再開 実兄が告白「病床の父の状況を伝えたい」「独立した今なら話ができるかも」、再会を願う家族の切実な思い
【全文公開】中森明菜が活動再開 実兄が告白「病床の父の状況を伝えたい」「独立した今なら話ができるかも」、再会を願う家族の切実な思い
女性セブン
ホワイトのロングドレスで初めて明治神宮を参拝された(4月、東京・渋谷区。写真/JMPA)
宮内庁インスタグラムがもたらす愛子さまと悠仁さまの“分断” 「いいね」の数が人気投票化、女性天皇を巡る議論に影響も
女性セブン
大谷翔平と妻の真美子さん(時事通信フォト、ドジャースのインスタグラムより)
《真美子さんの献身》大谷翔平が進めていた「水原離れ」 描いていた“新生活”と変化したファッションセンス
NEWSポストセブン