(撮影:小倉雄一郎)

オーディションへの応募から始まった(撮影:小倉雄一郎)

福田は「合格のメールに手が震え、涙が溢れた」

「ただ、不安も少しありました。どういう風に私という存在を見ていただけるのか、常に自問自答していて。大きな組織に所属しているともちろんプラスになることもありますが、本当に私自身が評価されているのかどうか、わからなくなることもあるんです。なのでどういう結果になるのかは全く想像がつきませんでしたけど、ただただ入江監督の作品が好きという気持ちと、監督のもとで学びたいという思いで応募しました。

 監督からメールで合格の返事が来た時は驚いて本当に手が震えてしまったんですよ。『え! 本当に入江監督!?』って(笑)。なんだか涙も溢れてきてしまいました。『見つけてもらえた』と感じて、私自身を見てもらえたことがシンプルに嬉しかったんです」(福田沙紀)

 一方、入江監督は福田を起用した理由について、オーディションを通じて「俳優としての魅力がずば抜けていた」と感じたことを明かす。

「まずはやっぱりダンスです。3次審査では脚本をお渡しして、5分ぐらいの曲をかけながら自由に踊っていただきました。役柄や舞台設定をどう解釈してダンスをするのかも見たかったので、僕からはほとんど指示は出していないんですけど、福田さんのダンスは素晴らしかった。現場でもどんどん変化させていけるだろうなと感じて、もうこの人しかいないなと思いました。

 ああいうダンスができるのはやっぱり日々の積み重ねだと思うんです。俳優には役作りもありますけど、オーディションの段階でゼロからスタートして撮影に行ってもそこまでの演技はできないんですよね。普段から訓練をしていて芸を身につけている。そうした部分があるから、福田さんのダンスを見たときに“鴉丸未宇”という主人公の姿が見えたなと感じました。

 有名無名問わず、“鴉丸未宇”という主人公を生き生きと演じ切れるのであれば、どなたでもいいなと思っていたんです。けれど、福田さんご本人の俳優としての魅力はやっぱりずば抜けていた。オーディション時の芝居でも、突然の出来事にも全く動じずに芝居として受けることができて、非常に実力がある俳優だなと感じました」(入江監督)

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