芸能

津川雅彦さん プレイボーイとしての使命感と男になれなかった瞬間

津川雅彦さんが過去に語ったことを振り返る(時事通信フォト)

津川雅彦さんが過去に語ったことを振り返る(時事通信フォト)

 1969年創刊の『週刊ポスト』。当時の名物コーナーが「衝撃の告白」だ。銀幕のスターや渦中の人物が赤裸々に語る同コーナーは、タイトルどおり衝撃的な証言が次々と飛び出し、当時大きな話題となった。1971年4月23日号に名優・津川雅彦が登場。1973年に朝丘雪路と結婚し“おしどり夫婦”として知られた津川だが、当時はまだプレイボーイと見られていた。津川が語った言葉とは……。

「プレイボーイといわれるのなら、それらしくふるまわねばならん」

 両親、兄が俳優という芸能一家に生まれた津川雅彦は、早稲田大学高等学院在学中の1956年に日活『狂った果実』で一躍スターになった。

 サービス精神の強い津川は、石坂浩二と婚約したばかりの浅丘ルリ子との噂について「真相はなんにもありはしない」と語るも、数か月前にドラマで再会した時に「色っぽくなった彼女にモーションをかけないでいるのも、プレイボーイとしては不本意だ」と妙な使命感に駆られたと告白。だが、石坂から嫉妬された彼は方向転換する。

「パンツ一枚で女優部屋にとびこんだりして、翌日、石坂氏に、『津川さんは、あまりにもおとなげない』といわれたりしたが、これこそプレイボーイの思うつぼだ」

 よくわからない思考に陥っていた津川は懺悔した。

「男になりたい、そう願いながら、オレは女のなかで結局は男になれなかった」

 2年後の1973年4月26日、津川は朝丘雪路と婚約を発表。2人はおしどり夫婦となり、40代以降に『マノン』『マルサの女』など代表作を生んだ津川は、朝丘との結婚生活で男となった。

構成・文/岡野誠

【※本特集では現在の常識では不適切な表現が引用文中にありますが、当時の世相を反映する資料として原典のまま引用します】

※週刊ポスト2021年8月27日・9月3日号

関連記事

トピックス

降谷健志の不倫離婚から1年半
《降谷健志の不倫離婚から1年半の現在》MEGUMIが「古谷姓」を名乗り続ける理由、「役者の仕事が無く悩んでいた時期に…」グラドルからブルーリボン女優への転身
NEWSポストセブン
警視庁がオンラインカジノ店から押収したパソコンなど(時事通信フォト)
《従業員や客ら12人現行犯逮捕》摘発された店舗型オンカジ かつての利用者が語った「店舗型であれば”安心”だと思った」理由とは?
NEWSポストセブン
橋本環奈と中川大志が結婚へ
《橋本環奈と中川大志が結婚へ》破局説流れるなかでのプロポーズに「涙のYES」 “3億円マンション”で育んだ居心地の良い暮らし
NEWSポストセブン
10年に及ぶ山口組分裂抗争は終結したが…(司忍組長。時事通信フォト)
【全国のヤクザが司忍組長に暑中見舞い】六代目山口組が進める「平和共存外交」の全貌 抗争終結宣言も駅には多数の警官が厳重警戒
NEWSポストセブン
遠野なぎこ(本人のインスタグラムより)
《前所属事務所代表も困惑》遠野なぎこの安否がわからない…「親族にも電話が繋がらない」「警察から連絡はない」遺体が発見された部屋は「近いうちに特殊清掃が入る予定」
NEWSポストセブン
放送作家でコラムニストの山田美保子さんが、さまざまな障壁を乗り越えてきた女性たちについて綴る
《佐々木希が渡部建の騒動への思いをストレートに吐露》安達祐実、梅宮アンナ、加藤綾菜…いろいろあっても流されず、自分で選択してきた女性たちの強さ
女性セブン
看護師不足が叫ばれている(イメージ)
深刻化する“若手医師の外科離れ”で加速する「医療崩壊」の現実 「がん手術が半年待ち」「今までは助かっていた命も助からなくなる」
NEWSポストセブン
(イメージ、GFdays/イメージマート)
《「歌舞伎町弁護士」が見た恐怖事例》「1億5000万円を食い物に」地主の息子がガールズバーで盛られた「睡眠薬入りカクテル」
NEWSポストセブン
キール・スターマー首相に声を荒げたイーロン・マスク氏(時事通信フォト)
《英国で社会問題化》疑似恋愛で身体を支配、推定70人以上の男が虐待…少女への組織的性犯罪“グルーミング・ギャング”が野放しにされてきたワケ「人種間の緊張を避けたいと捜査に及び腰に」
NEWSポストセブン
和久井学被告が抱えていた恐ろしいほどの“復讐心”
【新宿タワマン殺人】和久井被告(52)「バイアグラと催涙スプレーを用意していた…」キャバクラ店経営の被害女性をメッタ刺しにした“悪質な復讐心”【求刑懲役17年】
NEWSポストセブン
女優・遠野なぎこの自宅マンションから身元不明の遺体が見つかってから1週間が経った(右・ブログより)
《上の部屋からロープが垂れ下がり…》遠野なぎこ、マンション住民が証言「近日中に特殊清掃が入る」遺体発見現場のポストは“パンパン”のまま 1週間経つも身元が発表されない理由
NEWSポストセブン
幼少の頃から、愛子さまにとって「世界平和」は身近で壮大な願い(2025年6月、沖縄県・那覇市。撮影/JMPA)
《愛子さまが11月にご訪問》ラオスでの日本人男性による児童買春について現地日本大使館が厳しく警告「日本警察は積極的な事件化に努めている」 
女性セブン