『笑っていいとも!』は1982年10月から2014年3月まで31年半にわたって放送され、番組が『生放送バラエティー番組放送回数最多記録』、司会のタモリが『生放送バラエティー番組単独司会最多記録』のギネス記録に認定された日本を代表する名物番組だった。
「最近、フジから人気アナが誕生しないのは、『いいとも』が終わった影響がいまだに続いているからかもしれません。多くの新人アナは『テレフォンショッキング』のアナウンサーとしてデビューし、番組のクイズコーナーなどにも参加して芸人の対応力を見て学べたし、実践の場にもなった。木佐彩子アナや中野美奈子アナなどフジが生んだバラエティのアドリブについていける名アナウンサーは、『いいとも』の経験が大きかった。
そして番組が終わると、タモリさんたち出演者と一緒にスタジオアルタ近くのうなぎ屋などに行って、親交も深められた。そこでタレントの性格を知ることで、他の番組に生かせる。『いいとも』は1つの番組として成功していただけでなく、フジテレビ全体に好影響を与えていたんです。今年の新人女子アナも『いいとも』で経験を積んでいれば、また違った司会ぶりを見せられたと思います。もし『いいとも』があったらMC陣のうち中居、千鳥、アンタッチャブルはレギュラーだったでしょうね。そんな妄想をしても仕方ないのですが」
『いいとも』が終わる前は、視聴率の落ち込みが指摘されていたとはいえ、最終年の2013年でも同時間帯の平均視聴率1位だった『いいとも』。終了から7年以上経った今、番組の偉大さを最も痛感しているのはフジテレビかもしれない。