ライフ

慢性疲労、乾燥肌、肩こり、腰痛…リンパの停滞はあらゆる不調の原因に

(GettyImages)

リンパの停滞はポッコリお腹の原因にも(GettyImages)

 疲れやすいのは年のせい、肩こりがひどいのは家事のせい、そして太りやすくなったのはテレワークや食欲の秋のせい……いや、年齢を重ねるほど増える体の悩みは、すべてあなたの「筋肉」が、カギを握っている。セルフケアダイエットトレーナーで『1分でサイズダウン! 下腹しぼりダイエット トイレに行くたびやせる!』の著者・蜷川ちひろさんは、40代以降の不調は、女性ホルモンの減少に深い関係があると話す。

「女性ホルモンは30代後半から減少し、それに伴って筋肉量が低下し、太りやすくなります。筋肉は血液を全身にめぐらせて心臓に押し戻すポンプのような役割を果たしているため、筋肉量が落ちると血流も低下します。すると、本来血液が体のすみずみまで届けるはずの酸素や栄養が不足し、冷えや体のこり、内臓機能の低下を招きます」

 体が冷えて機能が低下すると、体は内臓を温めようと、脂肪をたくわえはじめる。これが、40代以降の女性がやせにくくなる原因の1つだ。

リンパが滞って内臓が“ブラック企業”に

 筋肉量の低下は、リンパ液の停滞も引き起こす。リンパ液とは、毛細血管から漏れ出る水分のことで、1日あたり約20リットルものリンパ液が全身をめぐっている。この流れが高速道路の渋滞のようににぶくなるのだ。『不調が消えてやせる うるおう体のつくりかた』の著者で楽ゆる整体の永井峻さんは、リンパ液には3つの重要な役割があると話す。

「リンパ液は、血液と同様に全身に栄養を分配しながら老廃物を回収するほか、筋肉の潤滑油としての働きも担っています。リンパ液が筋肉の動きを助け、筋肉が動いてポンプの役割を果たすことでリンパ液が流れるため、一度筋肉量が低下すると、血流だけでなくリンパの流れも悪くなり、結果的に筋肉量の低下にもつながりかねません」

 リンパ管は血管よりも細く、血液が届かないほどの末端にまでめぐっている。そのため、リンパの停滞は全身のあらゆる不調の原因になる。

「老廃物が回収できず、栄養が行きわたっていない状態は、ゴミだらけのオフィスで、食事も摂れずに働き続けるようなもの。筋肉や内臓が“ブラック企業”のような状態になって代謝が落ち、太りやすくなるばかりか、慢性疲労やドライアイ、乾燥肌、肩こり、腰痛まで、あらゆる不調を引き起こします。肩こりは、本来血液やリンパ液が回収して排泄されるはずの老廃物が筋肉に停滞して、腫れている状態なのです」(永井さん・以下同)

 特に、デスクワークなどで座りっぱなしの時間が多い現代人は、脚のつけ根が圧迫されることが多いため、そけい部のリンパが滞りやすい。

「そけい部のリンパ節は、いわば“体の汚水処理場”。全身のリンパ液の通り道で、回収された老廃物はここを通って、ろ過・排泄されます。

 ところが、そけい部のリンパが停滞すると、処理されなかった“体の汚水”がそのまま下腹でとどまり、下腹部の筋肉や内臓の中を流れる『深部リンパ』まで停滞します。すると、付近の胃腸や子宮などが冷えて機能低下を起こし、ポッコリお腹や便秘、生理痛の悪化などが起こります」

※女性セブン2021年10月14日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

運転席に座る広末涼子容疑者
《事故後初の肉声》広末涼子、「ご心配をおかけしました」騒動を音声配信で謝罪 主婦業に励む近況伝える
NEWSポストセブン
近況について語った渡邊渚さん(撮影/西條彰仁)
渡邊渚さんが綴る自身の「健康状態」の変化 PTSD発症から2年が経ち「生きることを選択できるようになってきた」
NEWSポストセブン
昨年12月23日、福島県喜多方市の山間部にある民家にクマが出現した(写真はイメージです)
《またもクレーム殺到》「クマを殺すな」「クマがいる土地に人間が住んでるんだ!」ヒグマ駆除後に北海道の役場に電話相次ぐ…猟友会は「ヒグマの肉食化が進んでいる」と警鐘
NEWSポストセブン
真美子さん着用のピアスを製作したジュエリー工房の経営者が語った「驚きと喜び」
《真美子さん着用で話題》“個性的なピアス”を手がけたLAデザイナーの共同経営者が語った“驚きと興奮”「子どもの頃からドジャースファンで…」【大谷翔平と手繋ぎでレッドカーペット】
NEWSポストセブン
鶴保庸介氏の失言は和歌山選挙区の自民党候補・二階伸康氏にも逆風か
「二階一族を全滅させる戦い」との声も…鶴保庸介氏「運がいいことに能登で地震」発言も攻撃材料になる和歌山選挙区「一族郎党、根こそぎ潰す」戦国時代のような様相に
NEWSポストセブン
山尾志桜里氏に「自民入りもあり得るか」聞いた
【国民民主・公認取り消しの余波】無所属・山尾志桜里氏 自民党の“後追い公認”めぐる記者の直撃に「アプローチはない。応援に来てほしいくらい」
NEWSポストセブン
レッドカーペットを彩った真美子さんのピアス(時事通信)
《価格は6万9300円》真美子さんがレッドカーペットで披露した“個性的なピアス”はLAデザイナーのハンドメイド品! セレクトショップ店員が驚きの声「どこで見つけてくれたのか…」【大谷翔平と手繋ぎ登壇】
NEWSポストセブン
竹内朋香さん(左)と山下市郎容疑者(左写真は飲食店紹介サイトより。現在は削除済み)
《浜松ガールズバー殺人》被害者・竹内朋香さん(27)の夫の慟哭「妻はとばっちりを受けただけ」「常連の客に自分の家族が殺されるなんて思うかよ」
週刊ポスト
サークル活動に精を出す悠仁さま(2025年4月、茨城県つくば市。撮影/JMPA)
《普通の大学生として過ごす等身大の姿》悠仁さまが筑波大キャンパス生活で選んだ“人気ブランドのシューズ”ロゴ入りでも気にせず着用
週刊ポスト
遠野なぎこ(本人のインスタグラムより)
遠野なぎこさん(享年45)、3度の離婚を経て苦悩していた“パートナー探し”…それでも出会った「“ママ”でいられる存在」
NEWSポストセブン
レッドカーペットに登壇した大谷夫妻(時事通信フォト)
《産後“ファッション迷子期”を見事クリア》大谷翔平・真美子さん夫妻のレッドカーペットスタイルを専門家激賞「横顔も後ろ姿も流れるように美しいシルエット」【軍地彩弓のファッションNEWS】
NEWSポストセブン
「週刊ポスト」本日発売! 石破政権が全国自治体にバラ撒いた2000億円ほか
「週刊ポスト」本日発売! 石破政権が全国自治体にバラ撒いた2000億円ほか
NEWSポストセブン