ちなみにボクシングではJBC(日本ボクシングコミッション)が規則で入れ墨を禁止しており、ドーランなどで見えなくすることを条件に試合を許可している。前出・堀江氏が語る。
「これまで海外選手はタトゥーがあっても地上波でオンエアされており、テレビ局側の線引きが曖昧な点は否定できない。RIZINのバンタム級トーナメントは大晦日に準決勝、決勝が行なわれ、もちろん地上波放送がある。10月の大会ではたまたまタトゥーのない選手が勝ち上がりましたが、もし違う結果だったら、メインカードに全身タトゥーの選手が登場していたかもしれない。そうなったら、フジテレビはカットするわけにもいかず、当該選手にラッシュガードを着せるなど、何らかの対応を迫られた可能性はあります」
とはいえ、立ち技と違い、全身で組み合う総合格闘技で片方の選手がラッシュガードを着用することは、競技の公平性に問題があるという指摘もある。
今後、テレビ局には選手のタトゥーについて、新たな放送基準が求められそうだ。