「もともと『天と地と』のプログラムには、4回転半のジャンプが組み込まれていました。逆に言えば、4回転半を跳んで初めて『天と地と』が完成する。このプログラムを完成させることが、いまの羽生選手にとって最大のモチベーションになっているのです」(折山さん)
羽生選手自身、GPシリーズの開幕に向けたインタビューで、「できることをひとつずつ丁寧に丁寧に積み重ねていきたい」「自分のいちばんの目標は4回転半を成功させたいということ」と意気込みを語っている。
「チェン選手はGPシリーズ第1戦でつまずきましたが、シリーズ初戦だからそんなもの。ここから徐々に修正して、北京五輪に向けて調子を上げていくでしょう」(折山さん)
5種6本の4回転を組み込んだチェン選手と、4回転半に挑む羽生選手。五輪イヤーは始まったばかりだが、このピアノ曲が世界一への序曲となるか。
※女性セブン2021年11月11日・18日号