砂糖は摂りすぎると老化を促進させると指摘されている(写真/GettyImages)
豆乳のバター、大麦のミルクを使う
砂糖やバターを使わない風潮は外食産業にも広がっている。動物性由来原料不使用のメニューを提供するカフェ「2foods」の商品開発マネジャー・及川圭司さんは、世界の健康志向の流行とバター不使用の関係についてこう語る。
「欧米では地球温暖化をはじめとする環境問題の視点から、畜産物である乳製品や卵などの動物性食材を使わない傾向が強まっている。健康面でも、豆乳やオーツ(大麦)ミルクは脂肪分やコレステロールが少なく、乳製品アレルギーの人でも安心して摂取することができます。当店の料理でも豆乳でできたバターを使っていますが、口どけがよく、牛乳で作ったバターと変わりない味わいです」
2foodsでは、ドーナツなどのスイーツを作るとき白砂糖は使用せず、ミネラルの多いオーガニックのきび砂糖を使う。ラテには牛乳代わりにオーツミルクを用いる。
「オーツミルクそのものに甘みがあるので、砂糖を控えることができます。ビタミン類、食物繊維が入っていることもポイントです」(及川さん)
バターや砂糖を使わないことで、さまざまなプラス効果があるとわかった。ただし、注意したいのは、バターや砂糖は“毒”ではないということ。近藤さんが言う。
「私も甘いものやパンが大好き。特別な日はがまんせずに食べます。なので、普段はたくさん食べないように意識し、いざというときのため調整しています」
「おいしいものは体に悪い」とがっかりするのではなく、「おいしいものを食べるには、どんな工夫が必要か」を考えることが現代流。試行錯誤するうちに新しいおいしさと出合い、健康も手に入るかもしれない。
※女性セブン2021年12月2日号