ライフ

新発見!カレーでおなじみの「ターメリック」が体内劣化を防ぐ 血糖値改善も

「ターメリック」の新たな健康パワーが明らかに

「ターメリック」の新たな健康パワーが明らかに

「ターメリック」といえば、カレーに使われる粉末状の黄色いスパイスとしての印象が強い方が多いだろう。そのターメリックの“健康パワー”について、先ごろ興味深い研究結果が発表された。11月20~21日に行われた「日本未病学会」にて、万病のもとともいわれる「慢性炎症」を改善させる可能性があることが示されたのだ。

 実は、カレー以外にも食卓に気軽に取り入れることができるターメリック。その驚異の力を見ていこう。

 ターメリックは別名「ウコン」として知られるショウガの仲間で、根や茎を乾燥させて利用される。ウコンに含まれる「クルクミン」や「ビサクロン」などの成分が二日酔いの改善や肝臓の働きを助ける作用があるとされ、サプリメントや健康食品等にも取り入れられている。また、海外ではモデルがターメリック入りのドリンクを「ゴールデンラテ」として美容のために愛飲するなど、世界的に注目が集まっている。

 今回の学会発表では、ターメリックエキスに含まれる成分「ターメロノール類」に抗慢性炎症効果が見られたというのだ。

がん・認知症・脳梗塞… すべてのはじまりは目に見えず、痛みもない「慢性炎症」からはじまっている

 そもそも慢性炎症とはどんなものなのか。日本抗加齢医学会専門医で虎の門中村クリニック院長の中村康宏医師が解説する。

「慢性炎症とは、加齢や不規則な生活習慣、日々のストレスなどによって身体の免疫バランスが崩れ、それが慢性化してずるずると体内劣化が進んでしまう状態のことをいいます。

“酸化”も慢性炎症と切っても切れない関係です。体内に異物が侵入して炎症が起こると、それを除去して守るために活性酸素が発生します。その働き自体は正常な防御反応なのですが、炎症が進行して活性酸素が多く出すぎると、正常な細胞まで傷つけてしまいます。その結果、あちこちの臓器に影響を与えて病気につながるリスクが高まります」

 やっかいなのは、慢性炎症は「目に見えない」ことだ。目立った症状や異変がないままじわじわと体を蝕んでいき、気付いたときには大きな病気となって現れることがある。

慢性炎症は飛び火して全身に広がる

慢性炎症は飛び火して全身に広がる

 

「慢性炎症を放っておくと、アルツハイマー型認知症や脳梗塞、動脈硬化、心筋梗塞が引き起こされることがあります。また、細胞のDNAが破壊されれば、がんの引き金になる可能性もあります」(中村医師)

 慢性炎症が“万病のもと”と言われる理由はここにある。慢性炎症は老化を加速させる原因にもなり、それがまた慢性炎症を引き起こすという負のスパイラルに陥る可能性も指摘されている。目に見えないが、放置してはいけないのが慢性炎症なのだ。

「高感度CRP値」「血糖値」「BMI」の改善効果が

 慢性炎症が広がるのをストップさせれば、病気になりにくい身体を維持することができる。そこで注目したいのが、今回はじめて明らかになったターメリックに含まれる「ターメロノール」のパワーだ。中村医師が解説する。

「人間の身体はひとつの刺激があるとすぐに免疫システムが発動するわけではなく、炎症促進物質の『サイトカイン』をはじめ、いくつかの物質が信号のようにつながって炎症や酸化を起こしていきます。『ターメロノール』は、それらの物質の産生を抑制する働きがあることが分かってきました」

 もともとターメリックは抗炎症作用が高いといわれてきたが、このたび学会で発表された最新研究では、慢性炎症のマーカーである高感度CRP値について調べたところ、ターメリックが慢性炎症を改善する可能性があることが分かった。また、50~69歳の男女40名の健康状態に及ぼす影響を調べたところ、ターメリックを摂取したグループでは血糖値の改善傾向が見られたという。

「今回の研究では、ターメリックを摂取した人たちのほうが摂取していないグループよりも血糖値が有意に低い値となり、もともと血糖値が高めだった人が正常値に近くなるというケースも見られました。

 さらに、肥満度を表すBMIもターメリックを摂取した人たちのほうが下がる傾向が見られました。慢性炎症に起因するメタボを改善する可能性があることも分かったのです」(同前)

ターメリックで慢性炎症マーカーである高感度CRP値が改善

ターメリックで慢性炎症マーカーである高感度CRP値が改善

  では、慢性炎症の予防・改善のために、ターメリックをどのくらい摂取すればいいのだろうか。中村医師が語る。

「日常的に摂取するのであれば、ターメリック粉末を1日に小さじ3分の1程度で十分だと考えられます。その量で、有効な摂取量として考えられているターメロノールを取り入れることができます。

 1日の慢性炎症や酸化ストレスがリセットされるような状況さえつくってあげれば、それ以上の慢性炎症の進行を抑えることも可能です。日頃から体の中で負のスパイラルを作らないようにすることで、健康を維持できるでしょう」(同前)

ターメリックを手軽に摂取するには?

 こうした魅力的な健康パワーを持つターメリックを、カレー以外でも手軽に食卓に取り入れられる方法を紹介しよう。

ターメリック入り「ゴールデンレモネード」

ターメリック入り「ゴールデンレモネード」

 いちばん手軽なのが、ドリンクだ。コップにレモン果汁を入れ、小さじ4分の1のターメリックを溶いたら、はちみつを加えてお湯を注げば「ターメリック入り ゴールデン・レモネード」のできあがり。はちみつがターメリックの風味をマイルドにし、飲みやすい味に仕上がる。

ターメリック入り「はんぺんのキムチーズ焼き」

ターメリック入り「はんぺんのキムチーズ焼き」

 お酒のおつまみには「はんぺんのキムチーズ焼き」がおすすめ。キムチ、ヨーグルト、チーズ、ターメリックを混ぜ合わせ、はんぺんにのせてトースターで焼くだけ。あっという間に完成だ。

サバミソの黄金ターメリック鍋

サバミソの黄金ターメリック鍋

 鍋が恋しくなる冬場には、「サバミソの黄金ターメリック鍋」。具材にはネギや舞茸など野菜をふんだんに入れ、サバ缶を投入。最後にターメリックで味を整えれば完成。ターメリックを使うことで、味にメリハリが出て、塩分控えめでもおいしく楽しめる。

 怖~い慢性炎症を抑制することが期待できるターメリック。その健康パワーを毎日、食卓に取り入れていきたい。

協力/ターメリックヘルスLABO

関連キーワード

トピックス

虐待があった田川市・松原保育園
《保育士10人が幼児を虐待》「麗奈は家で毎日泣いてた。追い詰められて…」逮捕された女性保育士(25)の夫が訴えた“園の職場環境”「ベテランがみんな辞めて頼れる人がおらんくなった」【福岡県田川市】
NEWSポストセブン
海外セレブの間では「アスレジャー
というファッションジャンルが流行(画像は日本のアスレジャーブランド、RUELLEのInstagramより)
《ぴったりレギンスで街歩き》外国人旅行者の“アスレジャー”ファッションに注意喚起〈多くの国では日常着として定着しているが、日本はそうではない〉
NEWSポストセブン
亡くなったアンナ・ケプラーさん(TikTokより)
巨大クルーズ船で米・チアリーダー(18)が“謎の死”「首を絞められたような2つのアザ」「FBIが捜査状況を明かさず…」《元恋人が証言した“事件の予兆”》
NEWSポストセブン
【複雑極まりない事情】元・貴景勝の湊川親方が常盤山部屋を継承へ 「複数の裏方が別の部屋へ移る」のはなぜ? 力士・スタッフに複数のルーツが混在…出羽海一門による裏方囲い込み説も
【複雑極まりない事情】元・貴景勝の湊川親方が常盤山部屋を継承へ 「複数の裏方が別の部屋へ移る」のはなぜ? 力士・スタッフに複数のルーツが混在…出羽海一門による裏方囲い込み説も
NEWSポストセブン
アスレジャースタイルで渋谷を歩く女性に街頭インタビュー(左はGettyImages、右はインタビューに応じた現役女子大生のユウコさん提供)
「同級生に笑われたこともある」現役女子大生(19)が「全身レギンス姿」で大学に通う理由…「海外ではだらしないとされる体型でも隠すことはない」日本に「アスレジャー」は定着するのか【海外で議論も】
NEWSポストセブン
中山美穂さんが亡くなってから1周忌が経とうとしている
《逝去から1年…いまだに叶わない墓参り》中山美穂さんが苦手にしていた意外な仕事「収録後に泣いて落ち込んでいました…」元事務所社長が明かした素顔
NEWSポストセブン
決定戦で横綱を下した安青錦(写真/JMPA)
【最速大関・安青錦の素顔】ウクライナを離れて3年、なぜ強くなれたのか? 来日に尽力した恩人は「日本人的でシャイなところがあって、真面目で相撲が大好き」、周囲へ感謝を忘れない心構え
週刊ポスト
イギリス出身のインフルエンサー、ボニー・ブルー(Instagramより)(Instagramより)
《俺のカラダにサインして!》お騒がせ金髪美女インフルエンサー(26)のバスが若い男性グループから襲撃被害、本人不在でも“警備員追加”の大混乱に
NEWSポストセブン
主演映画『TOKYOタクシー』が公開中の木村拓哉
《映画『TOKYOタクシー』も話題》“キムタク”という矜持とともにさらなる高みを目指して歩み続ける木村拓哉が見せた“進化する大人”の姿
女性セブン
(左から)中畑清氏、江本孟紀氏、達川光男氏の人気座談会(撮影/山崎力夫)
【江本孟紀・中畑清・達川光男座談会1】阪神・日本シリーズ敗退の原因を分析 「2戦目の先発起用が勝敗を分けた」 中畑氏は絶不調だった大山悠輔に厳しい一言
週刊ポスト
CM露出ランキングで初の1位に輝いた今田美桜(時事通信フォト)
《企業の資料を読み込んで現場に…》今田美桜が綾瀬はるかを抑えて2025年「CM露出タレントランキング」1位に輝いた理由
NEWSポストセブン
亡くなったテスタドさん。現場には花が手向けられていた(本人SNSより)
《足立区11人死傷》「2~3年前にSUVでブロック塀に衝突」証言も…容疑者はなぜ免許を持っていた? 弁護士が解説する「『運転できる能力』と『刑事責任能力』は別物」
NEWSポストセブン