スポーツ

JCはコントレイルの独壇場か 一発逆転の可能性がある相手は

天皇賞秋出走時のコントレイル

天皇賞秋出走時のコントレイル

 ジャパンカップは中距離路線最高峰の戦い。昨年は3強がそれぞれ強いレースを見せた。競馬ライターの東田和美氏が考察した。

 * * *
 実績では断然、臨戦過程も王道、しかも引退レースとなるコントレイルの独壇場で「相手探し」でいいはず。ただし天皇賞(秋)は陣営がベストという2000mでありながらラストの伸びが物足りず一世代下の皐月賞馬にしてやられた。高いレベルで堅実で大崩れは考えにくいが、ここは一発逆転の可能性がある「相手」を探してみたい。

 2番人気に推されそうな今年のダービー馬シャフリヤールは前走・神戸新聞杯の走りがいかにも物足りない。神戸新聞杯出走馬は菊花賞に4頭が出走したが、1頭も馬券に絡むことなく3頭が二桁着順に沈み重馬場で走ったダメージがあったとも言われた。毎日杯をレコード勝ちしながら皐月賞を回避したように、レース間隔をとって使われてきたこの馬はどうなのだろうか。

 ちなみにJCを勝ったダービー馬は2009年の牝馬ウオッカが最後。他に勝ったのはシンボリルドルフなど5頭。計6頭というのが多いか少ないかは意見の分かれるところだが、3歳で勝ったのはジャングルポケットだけ。三冠馬ナリタブライアンやオルフェーヴルはJCをスキップ、ネオユニヴァースやウオッカも3歳時は4着、レイデオロや昨年のコントレイルも2着まで。ここ10年で6頭がのべ11回出走したが未勝利だ。

 いっぽうオークス馬はジェンティルドンナとアーモンドアイが連勝しているのを含めて3頭が5勝している。牝馬では2011年にブエナビスタが天皇賞(秋)4着から巻き返しているし、2015年のショウナンパンドラも宝塚記念、天皇賞(秋)とGⅠ連勝中のラブリーデイや、GⅠ6勝のゴールドシップを破っている。

 3歳牝馬ではGⅠ未勝利のデニムアンドルビーやカレンブーケドールが2着に健闘している。

 近年牝馬が強くなったということはあるにせよ、やはり斤量差が大きいのではないか。

 馬格はほぼ互角ながら、コントレイルより4キロ、シャフリヤールより2キロ軽い53キロで出走できるユーバーレーベン。オークス後足元に不安が出てぶっつけとなった秋華賞では力を出し切れなかったが、一叩きした今回は極めて順調だという。オークスでは向こう正面でじわりじわりと位置を上げ、長い直線ではへこたれないスタミナと精神力が光った。

 前走府中牝馬で初重賞勝ちをおさめたシャドウディーヴァはオークスで6着だったが、先のBCF&M勝ちラヴズオンリーユーからコンマ5秒、グランプリを3連勝することになるクロノジェネシスからはクビ、アタマ、クビのコンマ1秒差。右回りでは乗りづらさがあるというが、東京芝では【2 5 2 3】。エリザベス女王杯ではなくJCに照準を定めたハーツクライ産駒というのが不気味だ。

関連キーワード

関連記事

トピックス

女優の趣里とBE:FIRSTのメンバーRYOKIが結婚することがわかった
女優・趣里の結婚相手は“結婚詐欺疑惑”BE:FIRST三山凌輝、父の水谷豊が娘に求める「恋愛のかたち」
NEWSポストセブン
中川翔子インスタグラム@shoko55mmtsより。4月に行われた「フレンズ・オブ・ディズニー・コンサート2025」には10周年を皆勤賞で参加し、ラプンツェルの『自由への扉』など歌った。
【速報・中川翔子が独立&妊娠発表】 “レベル40”のバースデーライブ直前で発表となった理由
NEWSポストセブン
タレントで医師の西川史子。SNSは1年3ヶ月間更新されていない(写真は2009年)
《脳出血で活動休止中・西川史子の現在》昨年末に「1億円マンション売却」、勤務先クリニックは休職、SNS投稿はストップ…復帰を目指して万全の体制でリハビリ
NEWSポストセブン
『ザ・ノンフィクション』に出演し話題となった古着店オーナー・あいりさん
〈一緒に働いている男性スタッフは彼氏?〉下北沢の古着店社長・あいりさん(20)が明かした『ザ・ノンフィクション』の“困った反響”《SNSのルックス売りは「なんか嫌」》
NEWSポストセブン
“凡ちゃん”こと大木凡人(ぼんど)さんにインタビュー
「仕事から帰ると家が空っぽに…」大木凡人さんが明かした13歳年下妻との“熟年離婚、部屋に残されていた1通の“手紙”
NEWSポストセブン
太田基裕に恋人が発覚(左:SNSより)
人気2.5次元俳優・太田基裕(38)が元国民的アイドルと“真剣同棲愛”「2人は絶妙な距離を空けて歩いていました」《プロアイドルならではの隠密デート》
NEWSポストセブン
『ザ・ノンフィクション』に出演し話題となった古着店オーナー・あいりさん
《“美女すぎる”でバズった下北沢の女子大生社長(20)》「お金、好きです」上京1年目で両親から借金して起業『ザ・ノンフィクション』に出演して「印象悪いよ」と言われたワケ
NEWSポストセブン
奈良公園で盗撮したのではないかと問題視されている写真(左)と、盗撮トラブルで“写真撮影禁止”を決断したある有名神社(左・SNSより、右・公式SNSより)
《観光地で相次ぐ“盗撮”問題》奈良・シカの次は大阪・今宮戎神社 “福娘盗撮トラブル”に苦渋の「敷地内で人物の撮影一切禁止」を決断 神社側は「ご奉仕行為の妨げとなる」
NEWSポストセブン
“凡ちゃん”こと大木凡人(ぼんど)さんにインタビュー
《“手術中に亡くなるかも”から10年》79歳になった大木凡人さん 映画にも悪役で出演「求められるのは嬉しいこと」芸歴50年超の現役司会者の現在
NEWSポストセブン
花の井役を演じる小芝風花(NHKホームページより)
“清純派女優”小芝風花が大河『べらぼう』で“妖艶な遊女”役を好演 中国在住の実父に「異国まで届く評判」聞いた
NEWSポストセブン
第一子を出産した真美子さんと大谷
《デコピンと「ゆったり服」でお出かけ》真美子さん、大谷翔平が明かした「病院通い」に心配の声も…出産直前に見られていた「ポルシェで元気そうな外出」
NEWSポストセブン
2000年代からテレビや雑誌の辛口ファッションチェックで広く知られるようになったドン小西さん
《今夏の再婚を告白》デザイナー・ドン小西さんが選んだお相手は元妻「今年70になります」「やっぱり中身だなあ」
NEWSポストセブン