東京五輪ソフトボール日本代表選手の金メダルをかじったことについて、謝罪文を読み上げる河村たかし名古屋市長(時事通信フォト)
河村氏はソフトボール日本代表選手の金メダルを勝手に噛んだことが批判され、この謝罪コメントを出しました。しかし、謝る気があるとは思えない文面で、さらなる怒りと失笑を買ってしまいます。菅氏は首相時代、これに限らず多くのお決まりフレーズが失笑を招きました。「安心安全な大会を」「仮定の質問にはお答えできません」などなど。
岸田氏の発言は、自民党総裁選で勝利を収めた直後の挨拶で述べたもの。この段階では少しだけ期待を持たせてくれましたが、いまあらためて見ると失笑を禁じえません。ここに出てくる「しっかり」は岸田氏の口癖であり、おもにあんまりしっかりやる気がない場合に、ことさら念入りに使われがちです。
麻生氏は、日本を代表する失笑発言メーカーのひとり。温暖化云々は科学的には大間違いだし、何より生産者の努力を無神経に踏みにじっています。吉村氏の失笑発言メーカーっぷりも、なかなかパワフル。国会議員が1日の在職でも丸ごと1月分の文書通信交通滞在費が支払われていることを厳しく批判したまではよかったのですが、自分も6年前にその恩恵を受けていたことが判明しました。そのことを受けての自虐ギャグです。
二階氏にとって先の総選挙は大きなターニングポイントになった(時事通信フォト)
二階氏も、幹事長時代は多くの失笑発言を繰り出してくれました。これは11月に都内で講演を行ったときの発言。8月末に当時の菅首長から幹事長の交代を打診されたことを振り返って、憎々しげに語りました。いや、実際には総裁が任命権者なんですけどね。また、司会者に「菅前首相と対等な関係か」と問われて、「対等でもなんでもないけど、生意気いうもんじゃないよ」と怒りを見せる場面もあったとか。
福田氏の発言は、18歳以下への給付を現金とクーポンに分ける“正当性”を主張したもの。要するに「クーポンにすれば間に入った会社が儲かるから」と白状しているわけで、その迂闊っぷりに失笑せずにはいられません。石原氏の発言は、岸田首相が強引に内閣官房参与のポストを与えたときのもの。10月の衆議院選挙で落選したことについても「私の不徳の致すところ。勝負は時の運だ」という失笑発言をしてくれています。
いずれも甲乙つけがたい、というか丙丁つけがたい味のある失笑発言ばかり。無理を承知で年間大賞を選ばせていただきます。ジャカジャカジャカ……。2021年「政治家の失笑発言大賞」は、混迷の五輪イヤーを象徴するという意味で、森喜朗氏の「女性がたくさん入っている理事会は時間がかかります」に決定です。おめでとうございます!
このトップ10、最初は政治家に絞るつもりはなかったんですが、あっという間に政治家だけで10の枠が埋まってしまいました。2022年も、いろんな政治家がいろんな失笑発言をしてくれるでしょう。頼もしい限りですね。