万人向けストレッチ
万人向けストレッチ
どのタイプの脊柱管狭窄症でもOKのストレッチ。ラクになるための基本ストレッチだ。
【ブロック注射ストレッチ】1日何回でもOK
激しい痛みには、ボール1個で対処を。仙腸関節ポイントのやや下を狙い、コツさえ掴めば効果を実感できる。
・仙腸関節の少し下にボールを置いて仰向けに
「ニコタマ仙腸関節」で、ニコタマを当てていた位置の片方(より痛い側)に指を当てておく。その指の下にテニスボール1個を置き、ボールがずれないよう気をつけながら仰向けになる。痛くないほうの脚を、痛いほうの側へクロスさせ、ボールに体重をかけながら1~2分間辛抱する。
【体ひねりストレッチ】1日 1~2回
狭まった骨と骨の間、脊柱管を広げて腰痛の軽減を目指すストレッチ。シンプルな動きながら、体のゆがみ矯正にも効果的なので毎日実行を。
(1)痛みがあるほうの腰を上にして横になる
痛いほうの脚を90度に曲げ、その脚のひざを床へつける。床につけたひざが浮かないよう、脚とは反対側の手でひざを押さえる。もとすねの角度は90度。
(2)そのまま上半身だけ反対側にひねる
上半身をひねり、痛いほうの側の手を横に伸ばして肩を床につけるようにしながら30秒間キープ。腰の間が広がるイメージで行なう。
【首にニコタマ】1日3回まで
テニスボールを使ってストレートネックを改善するストレッチ。首から腰へつながる頸椎のS字カーブを取り戻すと、頸椎にかかる頭の重みが軽減。
(1)後頭骨の出っ張りを探す
両耳の斜め後ろにある後頭骨を探し、そのすぐ下のやわらかい部分に指を当てる。
(2)首にニコタマを置く
(1)で確認した部分に、ニコタマをセットする。
(3)ニコタマを当てたまま寝る
ボールの位置がズレないよう、厚さ2cmほどの本や雑誌をボールのストッパーとして肩の下に置いてもOK。1~2分、そのままの姿勢を保つ。顎を強くひき、頭のテッペンから引っ張られるようなイメージで首裏を伸ばす。
首にニコタマ
【脚L字固め】1日 1~3回
痛みのある側でトライすると、インナーマッスルに働きかけ、太ももや尻のガチガチな筋肉が緩んでくれる。
・ひざを外側へ90°に曲げながら寝る
仰向けになり、痛いほうの脚を外側へL字型に曲げ、ひざが90度になるよう意識。下半身の力を抜き、1~3分間そのままの体勢を保持。座った姿勢でもOK!。脚L字固めは、上半身を起こして座った姿勢でも行なえる。お尻や太もも裏にしびれや違和感、痛みがひどいときはその都度行なっても良い。
脚L字固め
【腓骨頭ほぐし】1日1~3回
ひざ下に痛みやしびれがあるなら、このマッサージ。腓骨頭の位置を把握しておき、座ったときには揉みほぐす習慣を。腓骨頭は、ひざ下外側に指を置いてみて、ひざを曲げたときにグリグリと動く部分だ。
・ひざ下外側の出っ張りを揉む
椅子に座り、痛いほうの脚のひざを90度に曲げる。ひざ下外側にある腓骨頭(骨の出っ張った部分)をつまみ、1~3分間揉んだりグラグラ動かしたりする。
腓骨頭ほぐし
【脚振りストレッチ】1日 1~3回
脚を前後に振るだけでも、立派なストレッチに。脚の重力と遠心力を利用することで、神経や血液の流れを改善させつつ腰椎のバランスも整えていく。
・椅子の背などに手をかけて脚を前後に振る
痛みのない側に椅子を置いて手をかけ、痛い側の脚を前後に思いっきり振る。上半身は脚の勢いに引きずられないようキープし、ひざは曲げない。前後セットで30回こなすのが理想。とくにAタイプなら後ろへ、Bタイプなら前へ振る動きに重点を置く。
脚振りストレッチ
【プロフィール】
酒井慎太郎先生/さかいクリニックグループ代表。腰痛やスポーツ障害の疾患に精通するスペシャリスト。「関節包内矯正」を中心に施術を行なう。千葉ロッテマリーンズ元オフィシャルメディカルアドバイザー。
取材・文/山本真紀 撮影/黒石あみ モデル/PT.natsu Instagram(@natsu_fit02)
※週刊ポスト2022年1月14・21日号