スポーツ

南海ホークスを熱心にサポートした水島新司さん 新潟では「10軒飲み放題」

ホークス一筋だった『あぶさん』の景浦安武(C)水島プロダクション

ホークス一筋だった『あぶさん』の景浦安武(C)水島プロダクション

『ドカベン』『あぶさん』など、野球漫画の傑作を数多く発表した漫画家・水島新司さんが逝去した(享年82)。水島さんの贔屓球団は、『あぶさん』で描かれた南海ホークスで、多くの選手が実名で作品に登場した。さらに、選手にも様々なサポートをしたという水島さん。時にそのサポートは「チーム全体」に及んだ。父・数男氏とともに親子で南海選手だった堀井和人氏(73)が語る。

「一番の思い出は先生の実家がある新潟への遠征ですね。当時の南海は毎年、新潟に行っていましたがデーゲームなので夜は長いわけです。先生は10軒近い店の名前を紙に書いて“どこに行ってもツケで飲めるから”と招待してくださるんですよ。

 個人的なタニマチというのは聞きますが、チーム全体のタニマチですからね。旅館や球場に大量の果物を差し入れてくださって、帰りには新潟の銘酒『越乃寒梅』を全員に持たせてくれる。みんな本当に大感激でしたよ」

 堀井氏は『あぶさん』でエースやスター選手だけでなく、控え選手や裏方スタッフを掘り下げたことにも感動したという。

「僕のようなサブの選手も特集してもらえる。当時、オヤジは南海のスカウトをしていたのですが作中、親子で登場させてもらったことがあるんです。あれは嬉しかったですね。ただ、顔をもの凄くヤンチャそうな感じに描かれていましたが(笑)」

 こうした南海選手たちへの“愛”は、たとえチームを去っても続いた。南海のエースとして活躍した江本孟紀氏(74才)が言う。

「阪神に移籍してからも甲子園球場にいらしてくれて、グローブに僕の似顔絵を即興で描いてくれたんです。なのに“ベンチがアホやから事件”の時にスタンドに投げ入れてしまって。その時のグローブは、『なんでも鑑定団』に出されて60万円の値が付きました。その評価の大部分は先生の描いた似顔絵の評価でしたが(笑)」

 水島さんとの思い出を語る際に多くが口にしたのが、その人柄だ。南海の監督も務めた広瀬叔功氏(85)が言う。

「フロント関係者よりもたくさん球場に足を運んでくれたんじゃないかな。先生と呼ばれる偉い人なのに、選手の中に入って楽しそうに野球談義をやっていたよね。人懐っこいという印象だが、それでいて礼儀正しかった」

関連記事

トピックス

レッドカーペットに登壇した大谷夫妻(時事通信フォト)
《真美子さんの艶やかな黒髪》レッドカーペット直前にヘアサロンで見せていた「モデルとしての表情」鏡を真剣に見つめて…【大谷翔平と手を繋いで登壇】
NEWSポストセブン
鉄板焼きデートが目撃されたKing & Princeの永瀬廉、浜辺美波
《永瀬廉と浜辺美波のアツアツデート現場》「安く見積もっても5万円」「食べログ予約もできる」高級鉄板焼き屋で“丸ごと貸し切りディナー”
NEWSポストセブン
誕生日を迎えた大谷翔平と子連れ観戦する真美子夫人(写真左/AFLO、写真右/時事通信フォト)
《家族の応援が何よりのプレゼント》大谷翔平のバースデー登板を真美子夫人が子連れ観戦、試合後は即帰宅せず球場で家族水入らずの時間を満喫
女性セブン
鉄板焼きデートが目撃されたKing & Princeの永瀬廉、浜辺美波
《永瀬廉と全身黒のリンクコーデデート》浜辺美波、プライベートで見せていた“ダル着私服のギャップ”「2万7500円のジャージ風ジャケット、足元はリカバリーサンダル」
NEWSポストセブン
この日は友人とワインバルを訪れていた
《「日本人ファースト」への発言が物議》「私も覚悟持ってしゃべるわよ」TBS報道の顔・山本恵里伽アナ“インスタ大荒れ”“トシちゃん発言”でも揺るがない〈芯の強さ〉
NEWSポストセブン
亡くなった三浦春馬さんと「みたままつり」の提灯
《三浦春馬が今年も靖国に》『永遠の0』から続く縁…“春友”が灯す数多くの提灯と広がる思い「生きた証を風化させない」
NEWSポストセブン
鉄板焼きデートが目撃されたKing & Princeの永瀬廉、浜辺美波
《タクシーで自宅マンションへ》永瀬廉と浜辺美波“ノーマスク”で見えた信頼感「追いかけたい」「知性を感じたい」…合致する恋愛観
NEWSポストセブン
手を繋いでレッドカーペットを歩いた大谷と真美子さん(時事通信)
《産後とは思えない》真美子さん「背中がざっくり開いたドレスの着こなし」は努力の賜物…目撃されていた「白パーカー私服での外出姿」【大谷翔平と手繋ぎでレッドカーペット】
NEWSポストセブン
女優・遠野なぎこ(45)の自宅マンションで身元不明の遺体が見つかってから2週間が経とうとしている(Instagram/ブログより)
《遠野なぎこ宅で遺体発見》“特殊清掃のリアル”を専門家が明かす 自宅はエアコンがついておらず、昼間は40℃近くに…「熱中症で死亡した場合は大変です」
NEWSポストセブン
和久井被告が法廷で“ブチギレ罵声”
【懲役15年】「ぶん殴ってでも返金させる」「そんなに刺した感触もなかった…」キャバクラ店経営女性をメッタ刺しにした和久井学被告、法廷で「後悔の念」見せず【新宿タワマン殺人・判決】
NEWSポストセブン
グリーンの縞柄のワンピースをお召しになった紀子さま(7月3日撮影、時事通信フォト)
《佳子さまと同じブランドでは?》紀子さま、万博で着用された“縞柄ワンピ”に専門家は「ウエストの部分が…」別物だと指摘【軍地彩弓のファッションNEWS】
NEWSポストセブン
和久井学被告が抱えていた恐ろしいほどの“復讐心”
「プラトニックな関係ならいいよ」和久井被告(52)が告白したキャバクラ経営被害女性からの“返答” 月収20〜30万円、実家暮らしの被告人が「結婚を疑わなかった理由」【新宿タワマン殺人・公判】
NEWSポストセブン