一方で、今回の新メンバー選びからは、『笑点』の変化も見て取れるとヨネスケは続ける。
「本音を言えば、これまでの大喜利メンバー全員がずっと残ってほしかったけど年齢的な限界はあるからね……。宮治が入ったことで世代交代が一気に始まるかもしれない。もちろん本人が卒業すると言うまで続けてもらうことが前提だけどね」
他のメンバーを見ると、最古参である林家木久扇(84)を筆頭に、三遊亭好楽(75)、三遊亭小遊三(74)、三遊亭円楽(71)、春風亭昇太(62)、林家たい平(57)と、70代以上が実に4人。高齢化は否めない。
コラムニストで『落語論』の著書がある堀井憲一郎氏もこう指摘する。
「出演者が高齢のベテラン揃いであることが『笑点』が長年人気を保っている秘訣で、私も現メンバーでずっとやってほしいとは思いますが、現実的には難しい。体力や体調などの健康面の問題や“口が回らない”といった噺家としてのプロ意識から身を引く人が出てくる可能性はあります」
将来の『笑点』の大喜利は、いったいどんな顔ぶれになっているのか。
(第2回につづく)
※週刊ポスト2022年2月4日号