■2020年3月25日 富山県・立山連峰 撮影/イナガキヤスト
富山県・立山連峰(撮影/イナガキヤスト)
「富山湾に面する雨晴海岸から、海越しに撮った雪の立山連峰の絶景です。写真の中の最も高い頂は剱岳。立山連峰は晴天でも霞んで見えることが珍しくなく、撮影日は年に1回あるかないかの鮮明さと美しさでした。木の上に写るのは着陸態勢に入った飛行機。立山連峰は午後の方がきれいに見える傾向があり、15時1分、奇跡の瞬間に夢中でシャッターを切りました。翌月、コロナ禍でこの時間の飛行機は減便となり、再び撮れる日を待ち続けています」
【プロフィール】
イナガキヤスト/1981年、富山県生まれ。フォトグラファー。射水市在住。家族や「富山の本気」と題した県内各地の風景を中心に撮影。NHK富山、北日本放送などでレギュラー番組を持つ。
■2014年12月18日 京都府・貴船神社 撮影/水野克比古
京都府・貴船神社(撮影/水野克比古)
「夜が明けて間もなくの早朝、貴船神社の参道の石段の下から撮影しました。夜中に降り積もった新雪にはまだ誰も足を踏み入れておらず、手すりの上の雪も手つかずのまま。一帯の真っ白な雪に空の青さが全体にかかり、灯籠の紅色が白と青の世界に映え、荘厳で神々しい美しさが写り込んでいます。晴天の夜明けで雪がやんでいなければ、空の青さもそれを反射する雪も写真のようには写ってくれませんから、絶妙なタイミングでした。」
【プロフィール】
水野克比古/1941年、京都府生まれ。京都写真家。1969年から京都の風景や庭園、建築物を中心に撮影を続ける「京都写真」の第一人者。現在まで写真集207冊を出版している。