■2018年2月14日 福島県・只見線 撮影/中井精也
「JR只見線の会津桧原駅~会津西方駅の間にある第一只見川橋梁は、この路線で最も有名な絶景ポイントです。橋梁に太陽の光が当たる前の最も美しい早朝7時台に撮影しました。豪雪地帯ですが、ここまですべての木にきれいに着雪している状況はなかなか見られません。さらに無風だったことにより、川面が水鏡になって列車が映る光景もとらえることができました。完璧な雪化粧の銀世界を走る列車を撮った瞬間は、嬉しくて震えました」
【プロフィール】
中井精也/1967年、東京都生まれ。鉄道写真家。鉄道に関わるものを被写体として独自の視点で撮影する。2004年から毎日1枚必ず鉄道写真を撮影するブログ「1日1鉄!」を継続中。
■2022年1月8日 長野県・志賀高原 撮影/高橋智裕
「私は『写真は写心』をモットーにしており、現場に行ってから心が動いたものを撮る方針です。この日はワカン(輪かんじき)を装着し、撮影対象を探して雪原を歩いていました。午前10時頃にスノーシューで丘に登る人を見つけ、心が動き、太陽、丘の線、足跡、霧氷の木が入る構図で撮ろうとカメラを構えました。逆光のおかげで人物がシルエットとなり、伸びる影、力強い歩みで上がる雪煙も加わって神がかった瞬間が降臨しました」
【プロフィール】
高橋智裕/1973年、福島県生まれ。風景写真家、防災ジャーナリスト。自然との共存、自然からの声をテーマに撮影を続け、情景的な風景を求めて全国各地を愛車で巡っている。