C彦「その患者さんのように“薬漬け”にされている人は残念ながら少なくありませんし、副作用の中には体だけでなく性格にも影響が出るものもあります。特に顕著なのは、抗うつ薬の『SSRI』。不眠症や頭痛、口の渇きやめまいなどが起きるほか、すごく怒りっぽくなったり、攻撃的になったりする場合が。反対に脱力が激しくなる人もいる。私は絶対にのみたくありません」
D美「精神疾患は数値化ができないから薬の処方も難しそうですよね。こうした数値に表れない病気でいえば、個人的には認知症の薬ものみたくないですね。現在4種類ありますが、現場で見ていて、どれも効果があまり実感できません。実際、フランスでは『有用性が低い』という理由で2018年から4種類とも保険適用外になっています」
B子「効果がないならまだしも、逆に症状を悪化させる可能性がある薬も存在するのも問題だと思っています。最近はステイホームによる運動不足で骨粗しょう症の患者さんが増えていますが、この病気のポピュラーな処方薬である『ビスホスホネート製剤』はそうした薬の1つ。服用すると食道などに潰瘍ができやすくなるうえ、骨密度はあまり上がらず、それどころか、かえって折れやすくなるという本末転倒な報告すらある」
※女性セブン2022年2月17・24日号