西郷さんは生前「ガンが消えた!?」とも(西郷さんのYouTubeチャンネルより)
静脈に注入されたルテチウムは、前立腺がんの細胞表面にある特殊なたんぱく質である「PSMA」と結合。薬剤が放射線を出すことで、がん細胞を消滅させるとされる。欧米を中心に承認されており、西郷さんのように、時差のないオーストラリアでの治療を望む日本人が多い。
PSMAの薬剤投与は8週間の間隔をおいて行う。1回の投与につき150万~200万円ほどの費用がかかるなど一般人にはハードルが高い。西郷さんは2回目の投与で結果が出た。がんが消えていたというのだ。
このときの様子は、自身のYouTubeでも公開している。
「西郷さんは、オーストラリアに渡ってYouTubeチャンネルを開設しました。お金儲けのためではありません。彼は病気の苦しみを味わいながら、同じように苦しんでいる人がいることに気づいた。オーストラリアでの治療は、誰もができることではないが、情報だけでも知りたい人がいるのではないか、それがほかの患者さんの“未来”につながるかもしれない、と考え始めたのです」(前出・テレビ局関係者)
夫婦だけで渡豪していたこともあり、撮影も編集も西郷さん自らが担った。そのYouTubeは、昨年8月末、4本目の「がんが消えた編」と題した動画を最後に更新されていない。
「骨に転移したがんは80%ほどが消えていたのは事実。ですが、PSA(前立腺特異抗原)という腫瘍マーカーの数値は上がっていたのです。西郷さんは、残って治療を続けるつもりでしたが、オーストラリアの病院からは日本での治療を勧められていたそうです」(前出・テレビ局関係者)
帰国したのは9月末。日本での治療再開を選択した西郷さんに、またもつらい事実が突きつけられた。
「日本の病院で“がんが消えていない”と診断され、再び10月から都心の大学病院に入院することになりました。とはいえ、本人は前向きで“あと5年は歌うぞ”と元気そうでしたよ」(前出・西郷さんを知る芸能関係者)
※女性セブン2022年3月10日号