松田聖子は自宅で沙也加さんのお骨に向き合うこともあるという(写真は2021年8月の沙也加さん)
以来、沙也加さんは母だけでなく祖母とも疎遠になったという。亀裂が入ったままの家族関係は修復されることなく、沙也加さんは旅立ってしまった。
「聖子さんは自宅で沙也加さんのお骨に向き合いながら、自問自答することも多いようです。一人娘に寂しい思いをさせ続けた自分を責めています。聖子さんは沙也加さんの入学式や卒業式、結婚式といった節目に立ち会ったことがありません。娘がどれほど孤独を感じていたのか。当時を振り返りながら胸を痛めています」(前出・芸能関係者)
自分と向き合い娘の“これから”を考える日々──。
「聖子さんはたった1人の血を分けたわが子である沙也加さんと、もう二度と離れたくないという思いが強くなっているようです。いずれは沙也加さんと一緒に入るからと、いまはお墓探しをしていると聞いています。しばらくは自宅でお骨を安置し、母と娘が永遠に一緒にいられる“居場所”が見つかり次第、納骨されるのでしょう」(前出・芸能関係者)
3月10日、聖子は還暦を迎え、17日後には沙也加さんの百箇日を控えている。古くから還暦には出直すという意味が込められ、百箇日は遺族が泣き悲しむことから卒業する日とされてきた。事実、聖子は前に進み始めている。3月7日、沙也加さんの訃報を受けて中止になっていたディナーショーが4月から再開されることが発表された。さらに同日からファンの手元に届き始めたファンクラブの会報誌からも、聖子の変化が見て取れる。
「ここ数年、聖子さんはメディアで沙也加さんに言及することは一切ありませんでした。でも今回届いた会報誌には、沙也加さんとの思い出や愛娘を亡くした悲しみなどが4ページにわたって掲載されています。そのなかに“これからは彼女の分まで歌っていきたい。彼女と一緒に歌っていきたい”という言葉もありました。聖子さんのなかで沙也加さんは生き続けているのかもしれませんね」(ファンクラブ会員の1人)
沙也加さんの遺影は、ステージ衣装をまとった女性が、いまにも歌い出しそうに両手を広げているもの。その表情は多くのファンを魅了した、あの笑顔だった。聖子が一緒に歌いたい愛娘の姿なのだろう。悲しみを乗り越えて、聖子は沙也加さんと一緒に再出発を切っている。
※女性セブン2022年3月24日号