国際情報

「ロマンス詐欺」疑われ…ウクライナへの送金に影響及ぼす詐欺の弊害

ウクライナ南部オデッサの駅に殺到する避難民たち(AFP=時事)

ウクライナ南部オデッサの駅に殺到する避難民たち(AFP=時事)

 警察や軍関係、暴力団組織などの内部事情に詳しい人物、通称・ブラックテリア氏が、関係者の証言から得た驚くべき真実を明かすシリーズ。今回は、ウクライナの友人に送金しようとした際、思わぬトラブルに見舞われた男性に話を聞いた。

 * * *
「お金は届いているけれど、問題があって渡せないと銀行に言われた」

 キエフを脱出したウクライナの友人を支援するため、ある海外送金サービス会社から送金した50代男性・A氏は、友人からの返事に驚いたという。

 その海外送金サービスを提供する会社は、“日本から世界中に24時間365日いつでもオンラインで送金”、“早くて安全なオンライン海外送金”、“ネットで完結、安価な手数料、24時間以内の着金”などとホームページで謳っているように、利便性と送金手数料の安さが魅力だ。銀行からだと送金手数料や受取手数料、中継銀行手数料に両替手数料といくつもの手数料がかかるが、この会社の手数料はシンプル。さらに手続きも簡単で着金も早く、扱う通貨や送金可能な国が多いこともあり、個人が利用するには銀行よりも便利なのだ。

 キエフからポーランド国境近くまで逃げてきたという友人に、少しでも早くお金を届けてあげたい、そう思ったA氏は着金の早いこの会社を利用した。ところが、既に届いているはずのお金は、数日経ってもまだ友人の手には届いていなかったのだ。

 避難生活を続ける友人と、簡単に連絡を取ることはできない。スマホを充電できる場所は限られており、攻撃があればシェルターに逃げ込まなければならないからだ。ようやく連絡が取れた友人からA氏が聞かされたのは、「ありがとう」の感謝の言葉ではなく「内容は教えられないが、送り主に問題あり、みたいなことを銀行で言われたので、まだ受け取っていない」という返事だったのだ。

 どういうことかと慌てて送金サービス会社に問い合わせたA氏。そこで言われたのは、まさかの理由だ。

「最近SNS等でロマンス詐欺が流行っているので」

 送金先となっていたウクライナ人の友人は女性だった。そのためA氏は、ロマンス詐欺の被害にあっているのではないか?と疑われたらしい。

関連記事

トピックス

雅子さま、フレッシュグリーンのお召し物で全国植樹祭にご出席 未来を担う“幼苗”と緑風の笑顔
雅子さま、フレッシュグリーンのお召し物で全国植樹祭にご出席 未来を担う“幼苗”と緑風の笑顔
女性セブン
『EXPO 2025 大阪・関西万博』のプロデューサーも務める小橋賢児さん
《人気絶頂で姿を消した俳優・小橋賢児の現在》「すべてが嘘のように感じて」“新聞配達”“彼女からの三行半”引きこもり生活でわかったこと
NEWSポストセブン
NEWS7から姿を消した川崎アナ
《局内結婚報道も》NHK“エース候補”女子アナが「ニュース7」から姿を消した真相「社内トラブルで心が折れた」夫婦揃って“番組降板”の理由
NEWSポストセブン
奥田瑛二
映画『かくしごと』で認知症の老人を演じた奥田瑛二、俳優としての覚悟を語る「羞恥心、プライドはゼロ。ただ自尊心だけは持っている」
女性セブン
菅原一秀(首相官邸公式サイトより)と岡安弥生(セント・フォース公式サイトより)
《室井佑月はタワマンから家賃5万円ボロビルに》「政治家の妻になると仕事が激減する」で菅原一秀前議員と結婚した岡安弥生アナはどうなる?
NEWSポストセブン
JR新神戸駅に着いた指定暴力団山口組の篠田建市組長(兵庫県神戸市)
【厳戒態勢】「組長がついた餅を我先に口に」「樽酒は愛知の有名蔵元」六代目山口組機関紙でわかった「ハイブランド餅つき」の全容
NEWSポストセブン
今シーズンから4人体制に
《ロコ・ソラーレの功労者メンバーが電撃脱退》五輪メダル獲得に貢献のカーリング娘がチームを去った背景
NEWSポストセブン
真美子夫人とデコピンが観戦するためか
大谷翔平、巨額契約に盛り込まれた「ドジャースタジアムのスイートルーム1室確保」の条件、真美子夫人とデコピンが観戦するためか
女性セブン
「滝沢歌舞伎」でも9人での海外公演は叶わなかった
Snow Man、弾丸日程で“バルセロナ極秘集結”舞台裏 9人の強い直談判に応えてスケジュール調整、「新しい自分たちを見せたい」という決意
女性セブン
亡くなったシャニさん(本人のSNSより)
《黒ずんだネックレスが…》ハマスに連れ去られた22歳女性、両親のもとに戻ってきた「遺品」が発する“無言のメッセージ”
NEWSポストセブン
主犯の十枝内容疑者(左)共犯の市ノ渡容疑者(SNSより)
【青森密閉殺人】「いつも泣いている」被害者呼び出し役の女性共犯者は昼夜問わず子供4人のために働くシングルマザー「主犯と愛人関係ではありません」友人が明かす涙と後悔の日々
NEWSポストセブン
尾身茂氏は批評家・小林秀雄を愛読しているという
人知れず表舞台から退場したコロナ「専門家」 尾身茂氏が“奔流”のなかで指針とした「小林秀雄の一冊」
NEWSポストセブン