感動を呼び続ける名作(公式インスタグラムより)
「がんにかかり、約8年間にわたる闘病生活の末に亡くなりました。その間、お父さんはほとんど毎日、看病のため病院に通い続けたといいます。お葬式のときには、寡黙で昔気質なお父さんが感情をさらけ出して“(妻が)かわいそうだ”といって大泣きしたそうです」(前出・阿部家の知人)
決して器用ではないけれど、家族に深い愛情を注いできた父。母が亡くなった後、阿部はそんな父への思いをインタビューでこう語っている。
《中学校を卒業してから、ずっと真面目に仕事一筋で生きてきた人です。酒もたばこもやらず、一生懸命働いて家にお金を入れて、子ども3人、大学まで出してくれました。その間、つらいこともあったと思いますが、これまでどんなときでも親父が言い訳したところなんて見たことがないんです。親父は本当に強い》(『いきいき』2009年6月号)
母の他界後、父と息子の距離はさらに縮まっていった。
「楽しみはお父さんとの散歩で、男同士の話ができる時間が何よりも貴重だそう。子供の頃は理解できなかったお父さんの考えがわかるようになり、うれしいようです。
お父さんは阿部さんが出演している映画のイベントなどに頻繁に足を運んでいます。新人俳優の家族が舞台挨拶などにいらっしゃることはありますが、阿部さんほどのキャリアのある俳優さんの家族で、しかも、お父さんがいらっしゃるなんてことはほとんどありません。お父さんにとっても、自慢の息子ということなんでしょう」(前出・芸能関係者)
父は御年95才。かつては近所づきあいをせず、趣味は盆栽くらいだったが、その頃とは打って変わって現在はアクティブだという。
「勤めていた会社のOB会に所属し、数年前からずっと最年長の“重鎮”として活動しているんです」
そう明かすのは、阿部の父の知人だ。この会社のOB会には、ゴルフ、釣り、カラオケ、ボウリングなどの同好会があるが、コロナ禍以降、ボウリング以外は活動中止が目立つ。
「ボウリングだけはいまでも月に1回の頻度で大会が開催されています。だいたい20人ぐらいは集まりますね。阿部さんのお父さんは、ボウリング同好会の“顔”で、かなりの腕前。昨年12月中旬の大会では、70代の若手がいるなかで、95才のお父さんが見事に準優勝。とんでもなくタフな人です」(前出・父の知人)