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女児行方不明の山梨・道志村 警察より先に人骨を発見した「ボランティア」の捜索力

捜索のためにキャンプ場に集まったボランティアたち(2019年9月25日。写真/共同通信社)

捜索のためにキャンプ場に集まったボランティアたち(2019年9月25日。写真/共同通信社)

 家族や友人たちと訪れたキャンプ場から当時7歳の小倉美咲さんが忽然と姿を消してから2年7か月──。行方不明になった山梨県道志村のキャンプ場から約600メートルの山中で子どもの頭部とみられる人骨が発見された。人骨の身元の確認を進めていた山梨県警は5月2日、個人の特定には至らなかったことを明らかにしたが、周辺では美咲さんが当時履いていたものと特徴が似ている左右の靴と片方の靴下、さらに衣類や新たな人骨らしきものも相次いで見つかっている。

 膠着状態が続いた現場で、なぜ今になって続々と関連が疑われるものが発見されているのか。

 当初から現場取材を続ける元神奈川県警刑事で犯罪ジャーナリストの小川泰平氏は、3つの可能性があると言う。

「1に人骨の発見場所周辺で行方不明になった可能性、2に別の場所で行方不明となり、台風などの増水によって発見場所まで流された可能性、そして3に第三者があの場所に置いたという可能性があります。現状から考えると、自然現象が重なり偶然地面から露出する形になって発見者の目に留まったと考えるのが最も合理的だと思います」

 事態を動かすことになった人骨を発見したのは捜索ボランティアの40代男性だった。4月23日に骨のようなものを発見、写真を撮って確認し、25日に駐在所に届け出たという。

「今回、発見したボランティア男性については警察も詳細の発表をせず、情報をかなり絞っています。男性に取材が行かないようにするためのようですが、本人からの希望もあったのかもしれません」(全国紙社会部記者)

 2019年9月に美咲さんが行方不明になってから県警に地元消防団、自衛隊なども加わり大規模捜索が行なわれてきた。さらには今回の発見者となった男性のような捜索ボランティアも、団体や個人で現地入りした。

「2019年の発生当時は地元消防や猟師、ボランティアの方々とも協力体制を敷くような形で捜索をしていましたが、はじめの大規模捜索は16日間で打ち切りに。その後ボランティアが捜索する際はあくまで自発的な形で、警察が要請したり、介入したりするようなことは基本的にありません」(小川氏)

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