国際情報

ロシアのウクライナ侵攻「侵略の成功」か「核使用」か…2つの最悪シナリオ

プーチン大統領の暴走はどこへ向かうのか…(写真/EPA=時事)

プーチン大統領の暴走はどこへ向かうのか…(写真/EPA=時事)

「ウクライナ戦争の転換点になる」と言われてきた5月9日──ロシアにとって重要な対独戦勝記念日を迎え、プーチン大統領の暴走はどこへ向かうのか。新たなステージに突入した戦争の展開について、小泉悠氏(東京大学先端科学技術研究センター専任講師)に話を聞いた。

 * * *
 第二次世界大戦でドイツに勝利した5月9日は、現代のロシアで「第2の建国記念日」のように位置づけられている。“特別な日”にしたのは、プーチン大統領だ。

 大統領就任後は毎年、大規模な軍事パレードを実施。大国・ロシアには様々な人種が混在し、宗教も多様だ。国家をまとめるために、「我々はナチスを倒した仲間だ」という物語が必要だった。

 ただ、首都キーウは落とせず、ロシア軍の旗色はよくない。当初は5月9日に“勝利宣言”をするとみられていたが、むしろウクライナ侵略を「特殊軍事作戦」としてきたプーチン氏が、「これからが本当の戦争だ」と言い出してより巨大な兵力を動かすことが危惧される。

 東部でロシア軍の本格的な攻勢が始まれば、真っ平らな地形のため大規模な部隊同士の衝突になる。第二次大戦の独ソ戦で「史上最大の戦車戦」と呼ばれた1943年のクルスクの戦いも、この地域で展開された。ウクライナ側の抵抗も激しくなり、完全な力比べになる。

 西側諸国がウクライナに大砲や対戦車兵器を提供し始めたのは、ロシアが東部の戦闘に集中すると言ったのとほぼ同時。つまり、西側も強大な火力を提供しないと、ロシア軍に完全に打ち負かされてしまうと考えている。ここで敗れれば、ウクライナはドニエプル川の東側の国土を失いかねない。

 プーチン氏の戦争宣言の結果、ロシアの侵略が成功してしまうこと。それが、今後の最悪シナリオのひとつだ。

関連記事

トピックス

鉄板焼きデートが目撃されたKing & Princeの永瀬廉、浜辺美波
《永瀬廉と浜辺美波のアツアツデート現場》「安く見積もっても5万円」「食べログ予約もできる」高級鉄板焼き屋で“丸ごと貸し切りディナー”
NEWSポストセブン
レッドカーペット大谷夫妻 米大リーグ・大谷  米大リーグのオールスター戦で、試合前恒例行事のレッドカーペットショーに参加したドジャース・大谷翔平と妻真美子さん=15日、アトランタ(共同)
《ピーチドレスの真美子さん》「妻に合わせて僕が選んだ」大谷翔平の胸元に光る“蜂の巣ジュエリー”と“夫婦リンクコーデ”から浮かび上がる「家族への深い愛」
NEWSポストセブン
鉄板焼きデートが目撃されたKing & Princeの永瀬廉、浜辺美波
《永瀬廉と全身黒のリンクコーデデート》浜辺美波、プライベートで見せていた“ダル着私服のギャップ”「2万7500円のジャージ風ジャケット、足元はリカバリーサンダル」
NEWSポストセブン
この日は友人とワインバルを訪れていた
《「日本人ファースト」への発言が物議》「私も覚悟持ってしゃべるわよ」TBS報道の顔・山本恵里伽アナ“インスタ大荒れ”“トシちゃん発言”でも揺るがない〈芯の強さ〉
NEWSポストセブン
鉄板焼きデートが目撃されたKing & Princeの永瀬廉、浜辺美波
《タクシーで自宅マンションへ》永瀬廉と浜辺美波“ノーマスク”で見えた信頼感「追いかけたい」「知性を感じたい」…合致する恋愛観
NEWSポストセブン
亡くなった三浦春馬さんと「みたままつり」の提灯
《三浦春馬が今年も靖国に》『永遠の0』から続く縁…“春友”が灯す数多くの提灯と広がる思い「生きた証を風化させない」
NEWSポストセブン
手を繋いでレッドカーペットを歩いた大谷と真美子さん(時事通信)
《産後とは思えない》真美子さん「背中がざっくり開いたドレスの着こなし」は努力の賜物…目撃されていた「白パーカー私服での外出姿」【大谷翔平と手繋ぎでレッドカーペット】
NEWSポストセブン
女優・遠野なぎこ(45)の自宅マンションで身元不明の遺体が見つかってから2週間が経とうとしている(Instagram/ブログより)
《遠野なぎこ宅で遺体発見》“特殊清掃のリアル”を専門家が明かす 自宅はエアコンがついておらず、昼間は40℃近くに…「熱中症で死亡した場合は大変です」
NEWSポストセブン
和久井被告が法廷で“ブチギレ罵声”
【懲役15年】「ぶん殴ってでも返金させる」「そんなに刺した感触もなかった…」キャバクラ店経営女性をメッタ刺しにした和久井学被告、法廷で「後悔の念」見せず【新宿タワマン殺人・判決】
NEWSポストセブン
大谷と真美子さんの「冬のホーム」が観光地化の危機
《白パーカー私服姿とは異なり…》真美子さんが1年ぶりにレッドカーペット登場、注目される“ラグジュアリーなパンツドレス姿”【大谷翔平がオールスターゲーム出場】
NEWSポストセブン
“マエケン”こと前田健太投手(Instagramより)
《ママとパパはあなたを支える…》前田健太投手、別々で暮らす元女子アナ妻は夫の地元で地上120メートルの絶景バックに「ラグジュアリーな誕生日会の夜」
NEWSポストセブン
グリーンの縞柄のワンピースをお召しになった紀子さま(7月3日撮影、時事通信フォト)
《佳子さまと同じブランドでは?》紀子さま、万博で着用された“縞柄ワンピ”に専門家は「ウエストの部分が…」別物だと指摘【軍地彩弓のファッションNEWS】
NEWSポストセブン