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心疾患予防のための習慣「朝起きたら体重測定」「ウオーキングは小走り20分」

(写真/GettyImages)

心臓を守るための習慣は?(写真/GettyImages)

 心臓病などの心疾患は日本人の死因第2位(1位はがんなどの悪性新生物、2006年厚生労働省「人口動態統計の概況」より)。そんな心臓病は突然起こる疾患ではなく、ほとんどが生活習慣に起因するため、これまでの習慣を見直すことが重要になる。そこで、心臓の病気を予防するには何を実践すればいいのか。心臓専門医の別府浩毅さんに聞いた。

人間は朝5〜6時に目覚めるようになっている

 心臓にとって理想的な起床時間は朝5〜6時前後。

「人の体は明け方3〜5時に血糖値や血圧が上がり始め、活動する態勢に入ります。ただ、血圧が上がり始める頃に起きると、もともと血圧が高い人はさらに上昇するため、脳卒中の発症リスクが高くなります。そのため、5時以降に起床するのが理想的です」(別府さん・以下同)

 朝は起きたらトイレで用を足し、その後すぐに体重を測ることを日課にしたい。

「これは水分や塩分の摂りすぎで体重が増えていないかをチェックするためです。同時に、血圧や心拍数も測っておきましょう。心拍数は心臓の状態を知る上で大事なカギとなります。いつもより10〜20回多くなっていたら、異変があったと判断できます」

 その後、カーテンを開け、太陽の光を浴びることも大切だ。

「太陽の光を浴びることでストレスに効果のあるセロトニンの分泌を促し、さらに体を目覚めさせます。当たり前のような生活ですが、心臓にとっては重要な習慣です」

塩分と脂肪分は極力カットする

 朝食はご飯にみそ汁、漬けものといった昔ながらの和食が体にいいといわれるが、50才以上の場合、毎日摂るのは避けた方がいい。

「みそにも漬けものにも塩分が多く含まれています。みそ汁も、野菜がたっぷり入ったものなら食物繊維が摂れ、腸内環境を整えるためにいいのですが、汁には塩分が含まれています。私は患者さんには、『みそ汁の汁は残してくださいね』と、指導しています」

 食パンにも塩分が含まれるが、バターやマーガリンを塗ると、さらに脂肪分が過多になる。週1〜2回程度にとどめておきたい。

 では、別府さんは朝食に何を食べているのだろうか。

「私の朝食ですが、忙しいときは無添加のナッツ類とコーヒーだけですませることもあります。コーヒーに含まれるポリフェノールには動脈硬化を防ぐ働きがあるといわれています。ただ、コーヒーにはカフェインも含まれているので、飲みすぎると不眠の原因になります。そこで、1日2〜3杯程度まで。ブラックで飲むようにしています」

 ナッツ類は、1日30g程度摂ると、心筋梗塞発症のリスクが軽減されるという(アメリカ・ハーバード大学公衆衛生大学院栄養学部門の研究より)。

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