共演者にかみつく「狂犬」キャラとして注目を集めていた頃の加藤浩次(2003年)
「極楽とんぼ」としてのコンビ活動も継続
かつて“狂犬”という異名を誇り、バラエティで暴れまくった加藤だが、現在は安定した司会ぶりが評価されている。2001年、徳永英明が『スーパーサッカー』のキャスターを降板。サッカーフリークの加藤が後を継いだ。その司会ぶりが評価され、2004年から『儲かりマンデー!!』(1年後に『がっちりマンデー!!』にリニューアル)、2006年から『スッキリ』のMCに抜擢された。
「MCと出演者、スタッフの力が噛み合わないと、15年以上も続く長寿番組を持つことはなかなかできない。加藤さんは他の出演者やスタッフが仕事しやすいように配慮しているし、言いたいことも言えないこんな世の中でも、ハッキリと意見を述べる。視聴者の反発を受けることもありますが、そのぶん爽快感を覚える人もいる。加藤さんだから番組が続いている面は多分にあります」
加藤はこの3つに加え、テレビ東京で『巨大企業の日本改革3.0「生きづらいです」大きな会社たちとテレ東と』、地方局のテレビ西日本で『加藤浩次のちゃっかりバズってます!!』、BSテレ東で『タタムなんてもったいない!』というレギュラーも持っている。
「日本経済新聞社と繋がりのあるテレ東らしく、『生きづらいです』『タタムなんてもったいない!』は経済・ビジネスをテーマに扱っている。『バズってます!!』はYouTuberやTikTokerなどを呼び、若者のトレンドを追っています。どちらも、『スッキリ』に活かせるナマの最新情報を拾える。複数の仕事が連動しているかたちで、理想的なレギュラー番組の持ち方と言えるでしょう」
また、BS日テレでは『極楽とんぼの週末極楽旅』があり、コンビでの活動も継続している。
「10年も謹慎していた山本圭壱を決して見捨てなかったように、加藤には男気がある。『めちゃ×2イケてるッ!』(フジテレビ系)に山本が復帰した時、加藤は『当たり前じゃねえからな、この状況』と叫んだ。あの怒りのフレーズは、今も忘れられていないでしょう。優しくするだけでなく、叱る時は厳しく叱る。そのメリハリも魅力です。極楽とんぼには熱心なファンがいますから、この番組があることで加藤の人気が保たれている面もあると思いますよ」
現在、テレビ、ラジオ、配信番組で12ものレギュラーを持つ加藤浩次。大手事務所から独立しても、その勢いが衰えることはないようだ。