芸能

黒柳徹子、急逝の盟友が語っていた秘話「クロアチア、スパイ容疑で拘束」事件

黒柳徹子の知られざる話

黒柳徹子の知られざる話を語っていた田沼さんが亡くなった

「田沼先生は子どもを撮ったら世界一。ユニセフ親善大使になって、必ず一緒に視察に行きました。今年も秋頃に、視察に行く約束をしていました。いつも、カメラを三つも首にぶら下げて、暑い中、子どもたちに声を掛けながら撮っていたお姿が目に浮かびます」

 6月1日に亡くなった写真家の田沼武能さん(享年93)に友人の黒柳徹子(88才)が哀悼の意を表した。田沼さんは写真界の地位向上に尽くした文化勲章受章者で、黒柳のユニセフの視察に同行したジャーナリストとしても知られる。その田沼さんが昨年、『女性セブン』記者に黒柳との思い出を語っていた。

「初めて会ったのは彼女がNHKの専属女優になった頃だから、かれこれ70年近いつきあいになるのかな。頭の回転が速くて、当時からすごい女性だと思ったけど、裃を着ないざっくばらんな性格でね。

 ユニセフでの1回目の視察は1984年のタンザニア。彼女は普通の女優なら敬遠する治安の悪い場所や、不衛生なところにも平気で行って、泥だらけの子供を抱き上げるんです。言葉の通じない子供たちに、心の温もりで自分の気持ちを伝えようとする真摯な姿に感激して、それからも必ず彼女の親善訪問に同行するようになりました」(田沼さん・以下同)

 1960年代からアメリカのタイム・ライフ社と契約してフォトジャーナリストとして活躍していた田沼さんのライフワークは、世界の子供を撮ることだった。だが、単独行動には限界があり、入国が許可されない国もあったという。

「当時はパスポートを取るのもひと苦労で、ドルの持ち合わせもないフリーランスが海外に行くのはハードルが高かったんです。黒柳さんが行くなら、普段は行けない国にも行けるかもしれないと考えて同行をお願いしたところ、経験を買われて快く応じていただけました。

 旅費や現地での経費はもちろん自腹。これまでに家一軒買えるくらいは使ったんじゃないかな。黒柳さんも、だいぶ身銭を切ったと思います。ユニセフから出るのは交通費と宿泊費くらいで、報酬はたしか年間1ドルでした」

 公の場では「黒柳さん」と呼ぶ田沼さんだが、普段は「トットちゃん」と呼ぶ。

「それには理由があって、タンザニアに行ったとき、現地でみんなが子供たちに『トット、トット』と言うんですよ。何だろうと思ったら、スワヒリ語で『子供』のことをトットと言うらしいんです。

 彼女が親善大使に選ばれたのは、ユニセフの最高責任者が来日したときに、元国連難民高等弁務官の緒方貞子さんが英語版の『窓ぎわのトットちゃん』を渡して推薦したことがきっかけだったんです。日本から遠く離れたアフリカの地で『トット』がつながった。黒柳さんは不思議な縁だと喜んでいたし、僕もそう呼ぶようになったんです」

あわせて読みたい

関連キーワード

関連記事

トピックス

(写真/共同通信)
《神戸マンション刺殺》逮捕の“金髪メッシュ男”の危なすぎる正体、大手損害保険会社員・片山恵さん(24)の親族は「見当がまったくつかない」
NEWSポストセブン
アメリカの女子プロテニス、サーシャ・ヴィッカリー選手(時事通信フォト)
《大坂なおみとも対戦》米・現役女子プロテニス選手、成人向けSNSで過激コンテンツを販売して海外メディアが騒然…「今まで稼いだ中で一番楽に稼げるお金」
NEWSポストセブン
ジャスティン・ビーバーの“なりすまし”が高級クラブでジャックし出禁となった(X/Instagramより)
《あまりのそっくりぶりに永久出禁》ジャスティン・ビーバー(31)の“なりすまし”が高級クラブを4分27秒ジャックの顛末
NEWSポストセブン
愛用するサメリュック
《『ドッキリGP』で7か国語を披露》“ピュアすぎる”と話題の元フィギュア日本代表・高橋成美の過酷すぎる育成時代「ハードな筋トレで身長は低いまま、生理も26歳までこず」
NEWSポストセブン
「舌出し失神KO勝ち」から42年後の真実(撮影=木村盛綱/AFLO)
【追悼ハルク・ホーガン】無名のミュージシャンが「プロレスラーになりたい」と長州力を訪問 最大の転機となったアントニオ猪木との出会い
週刊ポスト
野生のヒグマの恐怖を対峙したハンターが語った(左の写真はサンプルです)
「奴らは6発撃っても死なない」「猟犬もビクビクと震え上がった」クレームを入れる人が知らない“北海道のヒグマの恐ろしさ”《対峙したハンターが語る熊恐怖体験》
NEWSポストセブン
大谷が購入したハワイの別荘に関する訴訟があった(共同通信)
「オオタニは代理人を盾に…」黒塗りの訴状に記された“大谷翔平ビジネスのリアル”…ハワイ25億円別荘の訴訟騒動、前々からあった“不吉な予兆”
NEWSポストセブン
話題を集めた佳子さま着用の水玉ワンピース(写真/共同通信社)
《夏らしくてとても爽やかとSNSで絶賛》佳子さま“何年も同じ水玉ワンピースを着回し”で体現する「皇室の伝統的な精神」
週刊ポスト
ヒグマの親子のイメージ(時事通信)
《駆除個体は名物熊“岩尾別の母さん”》地元で評判の「大人しいクマ」が人を襲ったワケ「現場は“アリの巣が沢山出来る”ヒヤリハット地点だった」【羅臼岳ヒグマ死亡事故】
NEWSポストセブン
真美子さんが信頼を寄せる大谷翔平の代理人・ネズ・バレロ氏(時事通信)
《“訴訟でモヤモヤ”の真美子さん》スゴ腕代理人・バレロ氏に寄せる“全幅の信頼”「スイートルームにも家族で同伴」【大谷翔平のハワイ別荘訴訟騒動】
NEWSポストセブン
中居正広氏の騒動はどこに帰着するのか
《中居正広氏のトラブル事案はなぜ刑事事件にならないのか》示談内容に「刑事告訴しない」条項が盛り込まれている可能性も 示談破棄なら状況変化も
週刊ポスト
離婚を発表した加藤ローサと松井大輔(右/Instagramより)
「ママがやってよ」が嫌いな言葉…加藤ローサ(40)、夫・松井大輔氏(44)に尽くし続けた背景に母が伝えていた“人生失敗の3大要素”
NEWSポストセブン