真剣な表情ですが、撮影では”キャメラ”の話で盛り上がっていました
山田:そして松尾サン役は仲野太賀クン(29才)ですよね。いかがでしたか?
草なぎ:いや〜最高でしたよ。やっぱりいまキテる役者さんの勢いっていうのは、見ているこちらも引き寄せられるようなパワーがあるんです。役の捉え方とか芝居とかが優れているというか、簡単な言葉でいうと、すっごくうまいというか。ホントに松尾クンにしか見えなかったもん。すごいと思って……。きっと、この作品は太賀クンの代表作になると思うなぁ。
太賀クンとは一緒にアメリカへロケにも行ったんですよ。ミシガン州のカラマズーという、自然は豊かですが、すごく寒くて、仕事じゃなかったら絶対に行かないようなところ(苦笑)。周りに何にもないから、二人でスーパーに買い出しに行って、一緒にカレーとか作ったりして、ずっと自炊していました。
太賀クンはインドに一人旅をしたことがあるそうで、すごい適応能力があるの。入国審査のとき、ぼくが英語できないから止められちゃって困り果てていたら太賀クンが飛んできてくれてね。助かりました。「ミシガン」は、(主演舞台)『アルトゥロ・ウイの興隆』のせりふにあった場所。それもご縁ですね。
山田:「カラマズー」、ちょっと検索していいですか? へ〜、オペラやジャズ、ポップ・カルチャーの中にこの地名が出てくるんですね。あ! 剛クンもご愛用のギター『ギブソン』(楽器メーカー)発祥の地なんですね!! すごい! これもご縁ですね。
草なぎ:そうなんですよ〜。いまはもうないんだけど80年代前半くらいまでは工場があったところなんですよ。でも太賀クンとはギターではなく、フィルムカメラや写真の話ばっかりしてました。
彼は写真がすごく好きで、たくさん撮ってくれたんです。撮り方とか、どんな“キャメラ”がいいとか、そういうことにも詳しいので、ぼくもだんだん興味が湧いてきちゃって、帰って来てからもいろいろ調べてて……、それが楽しいのよ! 知らないことを少しずつ理解するプロセスは本当にワクワクするよね。
で、太賀クンが愛用しているキャメラを『メルカリ』で見たんだけど、これがけっこう高いの。あとで今日のカメラマンさんに聞いてもいいかな。ぼく、真剣に買おうと思ってるんで。
大賀クン、吉沢クン、神木クンたちの世代は吸収力がハンパない
山田:(稲垣)吾郎サン(48才)に続いて、剛クンのお宅に“暗室”ができるのも時間の問題ですね(笑い)。『拾われた男』では松尾サンの“運命の女性”役を伊藤沙莉チャン(28才)が演じますね。
草なぎ:沙莉チャンともご縁を感じますね。彼女がまだ小さかったとき、そんなにたくさんじゃないけれど、ドラマ『僕の歩く道』(2006年10月期・関西テレビ・フジテレビ系)に出てくれてたんで、よく覚えています。
やっぱり、あの声はステキですよね。それに子役からやられているからこその瞬発力もあるし、いつどんなときでも演技がしっかりしている。でもカメラが回っていないときは本当に気さくだし、飾りっ気がなくてキュート。唯一無二のカンジがします。それこそ『メルカリ』のCMでもご一緒しているし“ご縁”ですよね。