スポーツ

秋山翔吾の広島加入発表で達川光男氏「阪神のCS進出は厳しくなっただろうね」と力説

秋山が広島入り(写真は4月、エンゼルス戦での左前打時。時事通信フォト)

秋山が広島入り(写真は4月、エンゼルス戦での左前打時。時事通信フォト)

 6月27日、広島は米大リーグのパドレス傘下3Aエルパソを自由契約となっていた秋山翔吾(34)の入団を正式発表した。現在、セ・リーグで3位につける広島だが、OBで監督経験者でもある達川光男氏は、秋山加入が戦力としてプラスであるにとどまらず、様々な“相乗効果”を生む期待があるとして、好感を持って受け止めている。

「秋山加入。ええじゃない。カープの野球が変わるよ。復調してきた阪神には悪いが、これでタイガースはCSへの目が消えたかもしれんよ」

 広島OBで1980年代の黄金期を正捕手として支え、阪神でもコーチを務めた経験のある達川氏は、秋山入団の一報を受け、開口一番に阪神のことを気遣ってみせた。

 古巣・西武、ソフトバンクも獲得に動いていたなか、秋山は広島に入団を決めた。3年総額4億円規模の契約と見られ、これまで12球団で唯一FA選手の獲得がなく大物日本人選手の補強に積極的ではなかった広島だが、今回は熱心に獲得に動いた。

 背景には、昨シーズンまで4番でライトを守っていた鈴木誠也(27)がカブスに移籍したこともあるだろう。鈴木の穴を埋めるのは簡単ではなく、新人の末包昇大(26)が開幕スタメンでライトを守ったが、現在は二軍で調整中。野間峻祥(29)が復調すると、次は西川龍馬(27)が下半身のコンディション不良で選手登録を抹消されるなど、外野のレギュラーが固定できないでいた。達川氏が続ける。

「秋山は足も速いし、守備もいい。三拍子揃った戦力として考えられるし、(松田元)オーナーは“付加価値”もあると期待している。鈴木清明・球団本部長がプロ野球選手会との事務折衝で秋山とは面識があったそうで、野球に取り組む姿勢や人間性を評価しており、ぞっこんだった。若い選手にとって、社会人としての手本になってほしいという願いもあったようだ。これまでFAで選手を補強してこなかったカープが手を挙げたということは、そういうことだと思うよ。

 もちろん野球での貢献も期待している。カープには右投げ左打ちが多いが、揃って伸び悩んでいる。かつて石井琢朗(現・DeNA野手総合コーチ)がカープでプレーした4年間も、同じ右投げ左打ちの若手が育った。そういった効果も期待できるから、どうしても欲しかったんだろうね。今回は秋山ひとりの戦力的プラスにとどまらず、カープ全体の底上げになるんじゃないかな」

 2011年にドラフト3位で西武に入団し、パ・リーグで9年間プレーした秋山。セ・リーグでのプレーは初めてとなるが、「パの“力の野球”で結果を残しているし、秋山は変化球を打つのもうまい。アメリカで野球をやって、日本でも天然芝で野球がやりたかったんじゃないかな」と達川氏はみる。

関連キーワード

関連記事

トピックス

米国の大手法律事務所に勤務する小室圭氏
【突然の変節】小室圭さん、これまで拒んでいた記念撮影を「OKだよ」 日本人コミュニティーと距離を縮め始めた理由
女性セブン
広末涼子と鳥羽シェフ
【幸せオーラ満開の姿】広末涼子、交際は順調 鳥羽周作シェフの誕生日に子供たちと庶民派中華でパーティー
女性セブン
現役を引退した宇野昌磨、今年1月に現役引退した本田真凜(時事通信フォト)
《電撃引退のフィギュア宇野昌磨》本田真凜との結婚より優先した「2年後の人生設計」設立した個人事務所が定めた意外な方針
NEWSポストセブン
大谷翔平の妻・真美子さんを待つ“奥さま会”の習わし 食事会では“最も年俸が高い選手の妻”が全額支払い、夫の活躍による厳しいマウンティングも
大谷翔平の妻・真美子さんを待つ“奥さま会”の習わし 食事会では“最も年俸が高い選手の妻”が全額支払い、夫の活躍による厳しいマウンティングも
女性セブン
職場では研究会の運営や、情報誌の編集に当たられているという(4月、東京都八王子市。時事通信フォト)
【ほぼ毎日出社】愛子さま、上司と積極的にコミュニケーションを取って奮闘中 女性皇族議論が進まない状況でますます仕事に没頭か
女性セブン
林田理沙アナ。離婚していたことがわかった(NHK公式HPより)
「ホテルやネカフェを転々」NHK・林田理沙アナ、一般男性と離婚していた「局内でも心配の声あがる」
NEWSポストセブン
中森明菜復活までの軌跡を辿る
【復活までの2392日】中森明菜の初代音楽ディレクターが語る『少女A』誕生秘話「彼女の歌で背筋に電流が走るのを感じた」
週刊ポスト
世紀の婚約発表会見は東京プリンスホテルで行われた
山口百恵さんが結婚時に意見を求めた“思い出の神社”が売りに出されていた、コロナ禍で参拝客激減 アン・ルイスの紹介でキャンディーズも解散前に相談
女性セブン
真美子夫人は「エリー・タハリ」のスーツを着用
大谷翔平、チャリティーイベントでのファッションが物議 オーバーサイズのスーツ着用で評価は散々、“ダサい”イメージ定着の危機
女性セブン
猛追するブチギレ男性店員を止める女性スタッフ
《逆カスハラ》「おい、表出ろ!」マクドナルド柏店のブチギレ男性店員はマネージャー「ヤバいのがいると言われていた」騒動の一部始終
NEWSポストセブン
殺人未遂の現行犯で逮捕された和久井学容疑者(51)。ストーカー規制法違反容疑の前科もあるという
《新宿タワマン刺殺事件》「助けて!」18階まで届いた女性の叫び声「カネ返せ、カネの問題だろ」無慈悲に刺し続けたストーカー男は愛車1500万円以上を売却していた
NEWSポストセブン
初となる「頂上鼎談」がついに実現!(右から江夏豊、田淵幸一、掛布雅之)
【江夏豊×田淵幸一×掛布雅之の初鼎談】ライバルたちが見た長嶋茂雄秘話「俺のミットを“カンニング”するんだよ」「バッターボックスから出てるんだよ」
週刊ポスト