2021年に54℃を記録した米デスバレー国立公園(写真/AFP=時事)
現下の値上げラッシュに加え、酷暑の中での生活では、さらに家計が圧迫されかねない。第一生命経済研究所経済調査部首席エコノミストの永濱利廣氏が語る。
「私の試算では、夏の平均気温が1℃上がると、暑さをしのぐために家計消費が1世帯に付き月2000円程度増えます。6~8月の3か月で6000円程度の支出増となる。50℃を超えるような状況では平均気温も相当上がるため、莫大な支出になると予想されます。家計の負担となるのは主にエアコン利用や買い替え費用、飲料代などです。病院に行く人が増えて、医療費や医薬品の負担もかさむでしょう。
また人々が外食や旅行を控える一方で、食事の宅配やネット通販など“灼熱特需”で売り上げを伸ばす業種も出ると考えられます」
※週刊ポスト2022年7月22日号