ライフ

体に痛みがある時に押したいツボ30 頭、胃、背中など様々な部位への効果期待

痛みがある時に押したい全身のツボ30

痛みがある時に押したい全身のツボ30

 体の様々な痛みを解消するにはツボ押しを試してみる価値がある。

「西洋医学と異なりツボの効果は解明されていない部分も多いのですが、研究が進むことでメカニズムが少しずつ明らかになってきています。全身の痛み、不調や血液の巡りに効果的とされます」

 そう語るのは、源保堂鍼灸院の瀬戸郁保院長だ。

「ツボを押すと神経を通して脳へ刺激が伝わり、それを受けた脳が精神を安定させるセロトニンなどの神経伝達物質を出すことで患部に効果をもたらすという研究があります。さらに、ツボの刺激で全身の免疫力を高めるという研究結果もあり、全身のエネルギーを活性化させると考えられています」

 東洋医学では、人間の身体にはエネルギー(気血)を運ぶ「経絡」が走っていると考えられている。経絡が「線路」だとすればツボ(経穴)は「駅」であり、ツボを押すことで気と血液の巡りがよくなるとされている。

「現在、361個のツボの存在がWHO(世界保健機関)で公式に認められており、それらは経絡上に存在します。そして、経絡には山手線のようにぐるっとつながっている“環状線”や、枝分かれした“ローカル線”があることが分かってきました。そうしたなかには、ツボから離れた部位や、一つのツボで複数の部位に効果が期待できるケースもあるのです。

 ツボを押す場合、疲れや痛みを感じた時に5秒程度を3回、それを1セットにして一日に何度押しても大丈夫です。『漸増漸減(ぜんぞうぜんげん)』という言葉が東洋医学にはあり、ゆっくり押してゆっくり力を抜くことがポイントです」(瀬戸氏、以下同)

 基本を押さえたうえで、痛みの部位ごとに効果があるといわれるツボの押し方や考え方を解説していく(別掲図参照)。

ひざの裏と腰のつながり

 まずは、全身の痛みへの効果が期待される合谷(ごうこく)だ。

「合谷は“オールマイティのツボ”と呼ばれ、頭痛から歯痛、胃腸の痛みなど全身の痛みに効果的とされます」

 場所は親指と人差し指の骨の交差点から、やや人差し指側に寄った骨のキワにある。「万能のツボ」として、まずは合谷を押すことで痛みや不調に効果を期待できる。

「合谷は数あるツボで唯一、口腔内の神経とつながっていることが解明されており、虫歯や歯茎の痛みに効きます。さらに、神経から脳につながり、全身に鎮痛効果をもたらします。また、経絡は大腸とつながっており、さらに肺にもつながっているとされます」

 頭痛にいいとされる天柱(てんちゅう)は、後頭部の髪の生え際で、首の太い筋肉「僧帽筋」の外側にある。

「頭を支える筋肉を刺激することにより、パソコン作業などで長時間緊張することで起きる頭痛やこりの軽減が期待できます。頭を両手で抱え、両手の親指を天柱に当てて頭を後ろに倒して重さを感じながら刺激するといいでしょう。

 天柱から指1本分ほど斜め上のくぼみにある風池(ふうち)は、目の疲れや目の奥の痛み、頭痛に効きます。反対側の手で頭を支え、指の力が目に向かうようにツボを押します」

関連キーワード

関連記事

トピックス

田中圭
《田中圭が永野芽郁を招き入れた“別宅”》奥さんや子どもに迷惑かけられない…深酒後は元タレント妻に配慮して自宅回避の“家庭事情”
NEWSポストセブン
田村瑠奈被告(中央)
《父・修被告よりわずかに軽い判決》母・浩子被告が浮かべていた“アルカイックスマイル”…札幌地裁は「執行猶予が妥当」【ススキノ事件公判】
NEWSポストセブン
ラッパーとして活動する時期も(YouTubeより。現在は削除済み)
《川崎ストーカー死体遺棄事件》警察の対応に高まる批判 Googleマップに「臨港クズ警察署」、署の前で抗議の声があがり、機動隊が待機する事態に
NEWSポストセブン
ニセコアンヌプリは世界的なスキー場のある山としても知られている(時事通信フォト)
《じわじわ広がる中国バブル崩壊》建設費用踏み倒し、訪日観光客大量キャンセルに「泣くしかない」人たち「日本の話なんかどうでもいいと言われて唖然とした」
NEWSポストセブン
北海道札幌市にある建設会社「花井組」SNSでは社長が従業員に暴力を振るう動画が拡散されている(HPより、現在は削除済み)
《暴力動画拡散の花井組》 上半身裸で入れ墨を見せつけ、アウトロー漫画のLINEスタンプ…元従業員が明かした「ヤクザに強烈な憧れがある」 加害社長の素顔
NEWSポストセブン
筑波大学の入学式に出席された悠仁さま(撮影/JMPA)
悠仁さま入学から1か月、筑波大学で起こった変化 「棟に入るには学生証の提示」、出入りする関係業者にも「名札の装着、華美な服装は避けるよう指示」との証言
週刊ポスト
藤井聡太名人(時事通信フォト)
藤井聡太七冠が名人戦第2局で「AI評価値99%」から詰み筋ではない“守りの一手”を指した理由とは
NEWSポストセブン
趣里と父親である水谷豊
《趣里が結婚発表へ》父の水谷豊は“一切干渉しない”スタンス、愛情溢れる娘と設立した「新会社」の存在
NEWSポストセブン
米利休氏のTikTok「保証年収15万円」
東大卒でも〈年収15万円〉…廃業寸前ギリギリ米農家のリアルとは《寄せられた「月収ではなくて?」「もっとマシなウソをつけ」の声に反論》
NEWSポストセブン
SNS上で「ドバイ案件」が大騒動になっている(時事通信フォト)
《ドバイ“ヤギ案件”騒動の背景》美女や関係者が証言する「砂漠のテントで女性10人と性的パーティー」「5万米ドルで歯を抜かれたり、殴られたり」
NEWSポストセブン
“赤西軍団”と呼ばれる同年代グループ(2024年10月撮影)
《赤西仁と広瀬アリスの交際》2人を結びつけた“軍団”の結束「飲み友の山田孝之、松本潤が共通の知人」出会って3か月でペアリングの意気投合ぶり
NEWSポストセブン
田村容疑者のSNSのカバー画像
《目玉が入ったビンへの言葉がカギに》田村瑠奈の母・浩子被告、眼球見せられ「すごいね。」に有罪判決、裁判長が諭した“母親としての在り方”【ススキノ事件公判】
NEWSポストセブン