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各局で女性プロデューサーが台頭
そして女性脚本家の多さを語る上でふれておかなければいけないのは、連ドラの現場に女性プロデューサーが増えていること。今秋もフジテレビ系の金城綾香プロデューサーと佐野亜裕美プロデューサー、TBSの黎景怡プロデューサーと武田梓プロデューサー、テレビ朝日の内山聖子プロデューサー、日本テレビの三上絵里子プロデューサーがトップに立つほか、多くの女性プロデューサーが名を連ねています。
これは「女性プロデューサーが女性脚本家に声をかけて連ドラの物語を作っている」ということであり、特に平日夜は、その大半が女性コンビの作品。演出家こそ現在でも男性が大半を占めていますが、脚本家だけでなく連ドラ全体で女性スタッフの重要性が高まっているのです。
それを象徴するのは、TBSが誇る新井順子プロデューサーと塚原あゆ子監督の名コンビ。『リバース』『最愛』では奥寺佐渡子さんと清水友佳子さん、『アンナチュラル』『MIU404』では野木亜希子さん、『中学聖日記』『着飾る恋には理由があって』では金子ありささんと、それぞれ女性脚本家とのトリオでヒット作を連発して、業界全体に「これからの連ドラは女性スタッフで作っていこう」というムーブメントを起こしているように見えます。
秋ドラマに女性脚本家が集中したのは偶然というより必然性が高く、今後もその割合はジワジワと増えていくでしょう。
【木村隆志】
コラムニスト、芸能・テレビ・ドラマ解説者。雑誌やウェブに月30本前後のコラムを提供するほか、『週刊フジテレビ批評』などの批評番組に出演し、番組への情報提供も行っている。タレント専門インタビュアーや人間関係コンサルタントとしても活動。著書に『トップ・インタビュアーの「聴き技」84』『話しかけなくていい!会話術』『独身40男の歩き方』など。
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